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第21話

カナメside 「ミヤビ様。誠に申し訳ございません」 遅れてきた詫びも含め謝罪する その隣で未だヘラヘラと笑うサコン様に苛立ちを覚えた… 「ごめんねぇ。みやびちゃん。なんなら君もこれから俺に抱かれる?お詫びに気持ち良くしちゃうけど」 いい加減にしろよ… 「サコン様!水に沈めて差し上げましょうか…」 「カナメ。顔顔。怖いって美人が台無し」 「あなたは多少自重なさってください」 「えぇ?カナメだって楽しんだじゃない」 俺は今日はやってない。そんないい加減なことを言うな…なんて思っていたらふわりとミヤビが笑う 「いいよ。それがサコンさんの能力だもんね。俺はこれから北へ戻って学校行かないと。ごめんね。サコンさん。先に送ってくれる?」 その言葉に驚く。動くのは辛いはずなのに… いくつか話をしてミヤビは戻っていった ミヤビが行くのならば俺も行く 急いで帰る準備をしていたらサコン様が俺の体を抱いた 「なんですか?俺も学校行くんですけど」 「えぇ。今日は俺の相手するって約束したじゃん」 「何をおっしゃっているのですか?今朝から楽しんだでしょ?」 「だってぇ。お前がいいんだもん」 「…」 「ねぇ…カナメ…いいでしょ?」 姿をミヤビ様に変化させしなだれかかってくる… やめてくれ… 「どうして…みんな俺を選ばないの…?」 既に元の姿に戻ったサコン様が呟く 「サコン様?」 「…あぁ…もういい…気を付けてね」 あの一瞬の苦しそうな顔は何だろう…サコン様らしくない… 「サコン様」 「ん~?なぁに?」 「学校には行かせていただきます。だからそれまではお相手しますよ」 「もういいよ。大丈夫」 そのあとはサコン様に吸い込まれるように求めた… サコン様…俺は… 「んっ…カナメっ…上手になったね…」 「あなたがっ…ん…教えたんでしょ…」 「カナメぇ…」 涙を流しながら俺にしがみついてくるサコン様がいつも以上に儚くて…こんなサコン様はきっと今は俺しか知らない… この人は誰も特別は作ってはならない…どんなに愛していてもそれを告げることは許されない… 皆に平等に愛を与えなければならない。どんなものにでも自らを差し出さなければならない… 唯一を作ることが許されないことは幸せなのか不幸せなのか…俺には到底わからないけれど… でも俺はやっぱり唯一がほしいと思ってしまう…

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