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第35話

次に目が覚めたときは更に日は過ぎおそらく3日ほどが経過しるだろう 思いの外体が弱っているようだ 「ミヤビ様。随分と顔色良くなりましたね」 「ありがとう」 「お食事のご準備ができておりますが召し上がりますか?」 ここはお腹が減る訳じゃないし食べないことで体に悪いとかもない 「ありがとう。頂くね」 「精神を高める食材でご用意しております」 「美味しいね。夢幻が用意したの?」 「えぇ。ここには使用人などはいないため全てを私が」 「そっか。ねぇ夢幻」 「はい」 「寂しくない?」 「私には泡影がおりますので。それに迷いの森にやってくる者も多くいますから」 「そっか。よかった」 「ふふっ…相変わらずお優しいですね」 「そう?」 「えぇ。あの頃と変わらない」 俺が初めてここに来たのは幼稚園位の時。 あのときは精神がおかしかったとかではなく屋敷のある一室に入り込んでしまったから。 普段は行くことは無いのだけれどたまたま小さな妖がこちらに紛れ込んでしまったときにそれをおってその妖が作り出した空間に飛ばされてしまった時だった。 本当に稀だがここの者が落ちてきてしまうことがある。 目を開けたらそこはもう知らない世界で何もない場所をただひたすら歩き続けて どこまで行っても終わりなんて無いような森にしゃがみこんだ。 そんなときに夢幻が見付けてくれたのだ。 それが初めての出会い。最後別れるとき泣いたっけ…もう会えないって言われたから…

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