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第58話

授業もほとんど聞こえないくらい蒼と紅のことを思っていた 窓の外を眺めぼーっと時を過ごす。 カナメ達のクラスは体育だ。 ずば抜けて上手いカナメを目で負う やっぱすごいな…みんなから囲まれるカナメはキラキラ輝いていた 「東條。次の問いは?」 急に当てられる少しビックリしてでも普通に答えたら教師は頬を染めた 何か変なこと言ったかな… 授業が終わるとその教師に呼ばれる 「東條。顔色悪いが大丈夫か?」 「はい。大丈夫です」 「最近授業中話聞いてないようだが?」 「すいません。気を付けます」 「放課後職員室へ来なさい」 「はい」 確かに最近はあまり集中できてなかった…成績が良かろうがそれはいけないことだったなぁ… 「あ…あの…東條くん」 珍しく話しかけてくる人物を見やる 「あの…余計なことかもしれないけれど…」 「?」 「あの先生…気をつけて…」 「え?それってどういう…」 「あの…っ…えっと…」 回りが俺たちの回りに集まってくる。彼はおどおどしてそのあとは話が聞けなかった そして…放課後 「失礼します」 「ついてこい」 「はい。」 その教師に連れられたどり着いた場所は第二視聴覚室。今はほとんど使われていないが掃除だけはされているので無駄に綺麗だ 「そこに掛けなさい」 「はい」 「さて。今日呼んだのは…お前の授業態度についてだが」 「はい。」 「何かあったのか?」 「いえ…何も…まだ体調が本調子でないだけです。以後気を付けます」 「そうか…」 「お話は終わりですか?帰宅したいんですが」 「逃がすわけないだろ?」 目の前の教師が黒い靄に包まれる… ヤバい…全く気付かなかった… 「やっと…見つけた…東條…」

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