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第59話

気付いたときには遅くて何の攻撃も防御も間に合わない… 目の前のこの人は今は完全に憑依されていた おそらくこの気配からしてかなりの上位者だ 「ミヤビ様っ!!」 突如扉が開き俺とそいつの間に立ちふさがる何者か… 目の前で起こる出来事をただ無言で眺める。 この人はそもそも誰? かなりの力があるようだけれど… 「ぐあっ…!!」 「消えなさい!」 目映い光を放ち弾け飛んでいく。 教師はまだ倒れたままだ 「ミヤビ!!」 「カナメ様!!何をしていたのですか!?あなたミヤビ様の側近になったのでしょ。この役立たずが!」 「お前はっ!!」 「取り敢えず先生運んでくれない?カナメ」 「わかった」 先生を休ませ話をするためその人を連れて屋敷へ向かう 「先程は助かりました…ありがとうございます…申し訳ありません…気配を感じとれず…」 「あっ…あの…いえっ…」 「カナメも駆けつけてくれてありがとう」 「俺は…何も…」 「本当に…この役立たず…」 カナメに対する態度と俺に対するものが違い 思わず笑ってしまった 「ミヤビ様!なにを笑っているんですか!私が行かなければ貴方は…」 そう…誰も来なければ俺はもう魂の欠片も何も残っていないのだ… 「すいません…」 「お一人での行動は極力避けてください!何処かへいかれる際には私かカナメ様へご報告ください。現状をわからないほどあなたは阿呆ではないでしょ?」 「はい…ところで…ミネさん…貴方はいつから学校に来ていたの?」 「そんなのあなたが小学生の頃からに決まっているじゃないですか。いつも陰にいたのです」 「え!!そうなの??」 「私は南のものです。変化なぞお手のものですから。シン様!」 「なんだ…」 「ミヤビ様に何故東西南北の従者が同じところへいること話していないのですか?」 「話をしていたらミヤビが逆に警戒をしなくなってしまうからだ」 「しかし…」 「今日はすまなかった。学校ではあまり仕掛けてこないから俺も警戒を怠っていた…お前がいてくれて良かった…」 皆が潜り込んでいることはカナメにさえ伝えてなかった。カナメには普通の人の高校生活をおくらせたいというカナメの父の意向のようだった。 学校にいるものの名前を聞けば皆気配を消すことが得意で腕がたつものばかりだった。 そこには蒼と紅の名も有りおそらく二人がいないこのタイミングを見計らってやって来たのだろう。 相手は鬼の気配には敏感なやつだったようだから

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