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第63話
自室に戻り息を吐く
ミネさんの言うことが尤もすぎて…
少し浮かれてしまっていたのかもしれない…
皆俺たちが気が付かないところで神経を磨り減らしているのに当主である俺があの気を感じられないとは…
蒼さんと紅さんがいない今多少なりとも弱まっている中で…
「ミヤビ。いいか?」
「どうぞ」
「ミヤビ」
「はい」
「お前はもうしばらく学校休め」
「そうだね…シンさん。その間俺の力を高めること協力してくれる?」
「そうだな」
「これから神山に入る」
「誰かつける」
「お願いします。カナメを呼んできてくれる?」
「わかった」
暫くしてカナメが現れる
「カナメ。俺は今から神山に入る。その間、ここを頼みたい」
「わかった」
「カナメ。大丈夫?」
「あぁ…」
「俺が神山にいる間カナメはミネについて修行していて?」
「わかった」
ちゅっ…
俺の方からはあまりしないから驚くカナメが可愛い
「ミヤビっ…」
「そんな顔しないで。これからも長い付き合いになるんだからお互い強くならないと。ねっ?帰ってきたら沢山仲良くしようね」
「うん」
そして俺は神山へ向かった
ここは東條家の者と神でないと入れない。どんな妖物も入れない
「ミヤビ。久しぶりだな」
「雷様。お久しぶりです」
「そろそろ来る頃かと思っていた。もう時期に他のやつも来る」
「はい」
「今回はお前の甘さだな」
「心得ております。あの…蒼と紅はどうしていますか?」
「あと数日で終わる。戻り次第労ってやってくれ。…あ…と…すまなかった…怒り任せに南の鳥居を破壊してしまい…今回のことは私にも責任がある。すまなかった」
「いえ…私が覚醒していれば良かっただけ…すべては私の…」
「みーやーびーそんな自分ばっか背負わないよ。元はこいつが全部悪い」
「風雅さま」
「ったく…少しミカミさまに拒まれただけであれだからね。使えない…」
「面目ない…本来なら俺が何とかすべきなのだが動けなくてな」
ミカミ様と雷様が良い仲と言うことは知っていたが…そのせいで俺たちの場所が破壊されたとは…苦笑いを浮かべるしかなかった
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