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第64話

それから1ヶ月。通例ならば取得するまでに短くても一年ほどかかるのだが元々の素質があったのか俺はすべてはその短い期間で習得した 今日は体が熱い…燃えるように熱い… 「始まったようだな…」 「カナメを呼んでくれ」 ひたすらこの熱さと苦しみに耐え続けた 一室に籠り全く動けない… カナメside 「ミヤビ!!」 雷さまに呼ばれここへ来たのだが…ミヤビが狂ったように叫び続けている。 「あっ…あぁぁぁぁ…」 「ミヤビ!ミヤビ!」 何度読んでも俺の声は届かない。 「思いの外付加がかかっているようだな…」 「何と言う大きな力…」 「ミヤビ!」 「カナメ。まだ待て。」 ミヤビは回りの声が聞こえていない… 「ミヤビはどうしてしまったのでしょう…」 「覚醒が始まっている。ミヤビはここ数百年ぶりの強大な力を持っている。それ故負担が大きいのだ。それを和らげるためお前が必要なのだ」 「俺が?」 「あぁ。ミヤビが覚醒次第直ぐ寝屋に運び体を繋げるんだ。そしてお前の物を流しこめ。そうすることで自由に己の力を動かせるようになる。これはお互いが思いあっていないと叶わないのだ。思う相手の物が流れ込むことによりお互いの関係も深まりさらに強固な絆を結ぶことができる。そしてより強い力を使えるようになる」 「わかりました」 「雷。間もなくだよ」 「わかっている」 ミヤビの姿が変化していく。髪は漆黒に染まり腰辺りまで伸び目の色もいつもとは違う。 美しすぎるその姿に息を飲む 急に叫び声が収まり視線がこちらへ向く 「カナメ…」 「予想以上だな…漆黒の髪は最上位の妖力の持ち主にのみ現れるのだ」 「ミヤビ。おいで」 ミヤビがゆっくり歩み寄る。その姿も美しく身惚れた ミヤビを抱きかかえ寝屋へ運ぶ。布団におろし情事に励んだ いつも以上に啼くミヤビはとても妖艶だった。 どれくらい抱き合っていたのだろう。目がさめると元の姿に戻ったミヤビが柔らかな表情で眠っていた

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