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第81話

カナメside 朝の支度が済み外に出ようと足を踏み出すと急に空間が曲がった 「カナメ!!止まれ!!」 「親父…何が起こってる…」 「ちっ…あの予感こんなに早く…まさかここに来るとは思わなかったが……おそらくこの気は…劉…」 「劉…?」 「あぁ…昔南で潰したはずだったが…こんなに力をつけてやってくるとは…」 「妖力ないはずなのによくわかったね。翠玉。俺を待っていたのかい?久しぶりだね。相変わらず美しい… ほぉ…そっちは息子か…これもまた… さぁ。迎えに来たよ。行こうか」 曲がった空間からがたいのいい奴が出てきて親父に手を伸ばした。それを父はかわす 「何度もお伝えしてきました。私は行かない。と。それに私を手にしたところであなたには何の得にもなりませんよ。今はただの人ですから」 「お前を俺のものにする。これは悲願だ。諦めるわけなかろう」 「お引き取りください」 「相変わらず連れないねぇ…。そんなところもそそるねぇ…」 ごくりと喉をならすそいつにはただただ気持ち悪さだけが込み上げた 下衆な笑い方が耳障りだ 「お引き取りください」 「ねぇ。翠玉。君も感じているでしょ?俺が昔とは違うということ。本当は事を大きくはしたくなかったのだけれど…仕方ないね。みんなお待たせ」 わらわらと多くの奴等が空間から飛び出す。 「ちっ…カナメ…どうにか頑張れるかい?」 「あぁ。親父は俺の後ろから離れるなよ」 「頼もしいねぇ…でも…気を抜いてはいけないよ。」 「わかってる」 次から次へと出てくる輩を倒していく。しかしキリがない… 「はぁ…はぁ…流石にきついな…」 「ごめんねぇ。俺があまり役に立たなくて」 「いや。人の割にはやってるだろ」 rrrrr… 「あぁ…多分ミヤビだな…どうする?」 「ん~取り敢えず状況を伝えないと。北の子達は突っ込んで来るからねぇ…ちょっと離れるね。」 「親父。これ」 親父の手に札を渡す。数分は結界で親父には手出しできないはずだ 「もしもし。」 『おはよう。翠玉さん。カナメはまだそこにいますか?』 言葉を紡ごうとすると大きな音が鳴る。奴等が何か破壊したようだ 『翠!!翠!!大丈夫か!!』 「あぁ…シン?ごめん…あんま大丈夫じゃないかも」 「翠玉…」 「劉…」 ちゅく… 親父が劉に唇を奪われていた。札の効果が切れたのだ…わざとシン様に音を聞かせるようにくちゅくちゅ鳴らす 「お話終わった?翠玉…」 電話は破壊された 「相変わらずシンのこと好きなの?」 「離せ…っんっ…」 「お前は甘いなぁ…全て食べてしまいたい…」 舌舐めずりしながら親父の唇を貪り続ける 「親父!!」 「カナメ。俺は良いから回りを良く見なさい」 「ちっ…」 親父のいうことは最もだ…こうしてる間も次から次と襲いかかってくるのだから

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