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第87話

カナメはとても苦しそうに俯いた 「カナメ。俺のこと守ってくれなくていいよ」 「ミヤビ…それは…」 「カナメに守って欲しいから側にいる訳じゃないんだから。俺はお前がいてくれるだけで強くなれる。お前がいるだけで幸せになれる。だからそんな顔しないで。大丈夫だよ」 「俺は…強くなりたい…みんなを守れる奴になりたい」 「一緒になろうよ。俺も強くなりたい…二人を守りたかった…それなのに…辛かったね」 抱き締めることしか出来ない… 「カナメ。大好きだよ」 「ミヤビ…」 「もう少し寝る?」 「ん。」 カナメに口付けをして部屋を後にした そして今紅さんの部屋に来ている 「桜緋はどう?」 「ミヤビさま…」 「桜緋。目が覚めたんだね」 「はい」 桜緋は朝と比べると随分と成長したようだ。鬼の中でも稀な成長 「なんか…大きくなったね」 「はい…僕もよくわかりません」 「ミヤビさま」 「何?紅」 「桜緋のあの力のことお話しします」 「うん」 その後シンさんと蒼さんも来て桜緋を囲む

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