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第2話
幽霊?
窓をすり抜けてきたよな?
俺って霊感あったっけ?なんて考えながらその幽霊を見る。
なんでだろう?不思議と怖くない。
子供かな?背が小さい。中学生か、高校になりたて?いや、発育の良い小学生かもしれない。
小学生にしては大きいけれども。
しかも、黒いマントを羽織って鎌を持っている……よく、アニメで見るような?なんだっけ?こんなキャラクターいるよな?
なので、聞いてみた「お前、幽霊?」って。
幽霊って聞かれたそいつは何でだろう、嬉しそうな顔を一瞬したんだよな。幽霊って聞かれて嬉しそうな顔とかドMかよ……。
しかし、可愛いよな。
顔は凄く可愛い。
大きな瞳をクリクリとさせて、その瞳は何故かキラキラ。面白いなあ、なんか。
そのキラキラした瞳の奴は俺の質問に答えた。
「えっ?幽霊とかじゃなくて……その……あの貴方は何してるんですか?」
「何しているように見える?」
見りゃわかるのに……なので、質問を質問で返した。
「自殺するんですか?何で?」
やっぱり、分かっていたのか聞いてきた。でも、何で?って聞かれるとは思わなかったな。
「何で?それ聞くか?」
「はい」
素直に返事してくるし……なんなんだよ、コイツ……顔は可愛いけども、なんかめんどくさい。早く死にたいのに。
でも、次に出たコイツの質問にキョトンとなってしまうのだっだ。
「あの、ここって2丁目ですか?」
「は?突然何?1丁目だけど?」
何で何丁目か聞いてくるんだよ?コイツ……大丈夫かな?
「あの、名前、名前何ですか?」
しかも、名前まで聞いてきたぞ?ほんと、なんなん?
「は?何で幽霊に名前言わなきゃいけないんだよ?」
「教えてください!」
なおも食い下がる……本当にめんどくさいのが来たなあ。
「やだよ、俺は死ぬんだし……あ、でも、お前の仲間になっちゃうなあ」
だから、手っ取り早く仲間になってやろうと椅子を蹴った。
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