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第4話
『………は?…な、仲間?』
『うん。仲間~♪』
『………』
いきなり現れて、仲間って…
いや、つうか
そもそも コイツ、何者!?
『あの…仲間って…なんの…?』
聞くと、ソイツは
『あ、そうか!』と ひと言、
ピョンッと俺から1歩離れて
『自己紹介がまだだったね!
僕は妖精のノル。よろしくね~!』
と、にっこり笑った。
『は、……はい?
…え?なに?…よーせー?』
『そう!妖精のノルです♪』
『………え?なに?
よ、よよよ妖精っ!?
は?いやいやいや!そんなバカな!
あ、陽性?いや、もしかして養成…所?とか?』
ぶつぶつ呟いていると
『あはは!キミ、面白いね!
妖精だよ!よ・う・せ・い~!ほら♪』
ノルは、そう言って笑うと背中の羽を見せつけるように くるりと回った。
『………よ、よーせー…』
『そうそう妖精~!キミは今日から
妖精の仲間になったんだよ♪』
“ヨウセイノナカマ”
聞き間違いじゃないっ!
え?
待って?待って待って??
俺が妖精の仲間?
俺、妖精になったの…?
────!!
はあぁ!?
『え…えっ!?
ちょっと待って!なんで俺!?』
突然のコトにパニックになる俺。
オロオロする俺を見たノルは
ケラケラと楽しそうに笑いだす。
『あれれ?知らないの?妖精界のオキテ♪
キミは選ばれたんだよ♪』
『選ばれた?オキテ!?なにそれ!』
『知らないの?あれれ?おかしいなぁ
確か 人間界では結構 有名な話だって
聞いてたんだけど…』
『えぇ!?』
俺が知らないだけっ!?
なに??
なんで俺が選ばれたの!?
オキテってなに!?
『知りたい?』
『し、知りたいっ!!』
『うふふ♪分かった!教えてあげる!
あのね~、人間はね~』
『に、人間は…?』
──ゴ、ゴクリ
『20歳すぎて~、
童貞だったら~
妖精になっちゃうんだ~♪』
『………は?』
『聞いたことない?』
『……………は?』
ちょっと待って?
なんか 聞いたことあるぞ?
あるけど…
『えぇ!?
それって都市伝説じゃないの?!』
『都市伝説?
へぇ、人間界では伝説になってるんだぁ♪
すごいね♪』
『……っ、い、いや…そういう意味じゃ…
………ん?
…………んん!?』
ちょ、ちょっと待ってっっ////!?
今、
今…、
さらっと すごく恥ずかしいこと
言われなかった!?俺!
20歳すぎて童貞だったら…
……って////!!!
いや、確かに ど…ど…童貞だけど///!
(うぎぃ~///恥ずかしいっっ///!!)
今、23歳で未経験だけどっ///!
だからって!
それで妖精になっちゃう?
いやいやいや!
そんな……
そんな…
誰か ウソだと言ってぇ!!
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