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第5話

『残念ながらウソじゃないんだよね♪』 『………マジ……で?』 『うん。キミはもう妖精だよ♪』 『マ、マジか……』 まさかの展開…! あんなウソみたいな都市伝説が ホントにあったとは…! てか、妖精ってホントにいたんだぁ… 知らんかった…… ───って、 ちょっと待って? 20歳すぎて童貞のヤツって 他にも いるんじゃないの? 俺の回りにもいるぞ?(多分) 『あー、それね。うん。 誰でも妖精になれる訳じゃないんだ♪ 言ったでしょ?キミは選ばれたんだって』 『選ばれた……』 『まず、妖精になれるのは~ 20歳すぎても童貞で~』 『そこはいいから…///っ!』 何回も言われたら 恥ずかしいだろーが/// 『あと~、心がキレイなコト♪』 『心が…キレイ?』 『そう。人間はね、誰もいい心と悪い心を持ってるんだけど、キミは9割以上いい心の持ち主なんだ♪これはすごく珍しいんだよ♪』 『へ…へぇ…///』 うわぁ… なんか、すごーく誉められてる? 心がキレイ… そんなコト言われたら ちょっと嬉しくなっちゃうじゃん/// ────はっ! そうじゃなくてっ! 『で、でもさ…俺が妖精になっていなくなったら親とか友達とか会社のヤツらとか 心配するんじゃ…』 ある日 突然 行方不明…! 大騒ぎだよ!すげー事件だよ?これ! 『ああ。それは大丈夫!』 『へ?大丈夫……なの?』 『うん!キミの記憶はキレイさっぱり 消えるから♪誰も心配しないよ?』 『………あ、ああ…そう……』 ガーン 記憶が消える… みんなの中から消えちゃうんだ…俺…… そう思うと急に悲しくなってきた。 今まで出会った色んな人の顔が 走馬灯のように浮かんでくる。 でも1番は…… 母さん…父さん…ごめん… もっと実家に帰っとけばよかった… もっと電話して声を聞いとけばよかった… こんなコトになるなら…! っていうか やっぱりイヤだ!! 妖精なんかになりたくない! 『あのぉ……あのさぁ…』 『なに?』 『妖精のシステムは分かったんだけど』 『そう?よかった♪』 『いや……で、その…… 妖精にならないって選択肢はないの?』 ムダだとは分かっていても 一応 聞かずにはいられなかった。 だって、俺…彼女はいなかったけど 童貞だったけど そこそこ楽しく暮らしてたんだもん。 『妖精にならない方法?───あるよ?』 『……………』 そっか……… やっぱり あるか… ────あるっ!? 『……え!?あるのっ!?』 『うん。ひとつだけ♪』 『え………マジで?』 『マジで~♪』 『…………………っ!』 な、なぁんだ…! あるんだ!! なんだ、なんだ! 早く言えよな! 『で?で?その方法って?』 『…うん。それはね?』 『………………』 ゴクリ なんだろう… あんまり難しくないといいんだけど 『あのね?』 『…うん…!』 ドキドキ 『後ろの処女を失うコトだよ♪』 『……………………はい?』

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