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※第4話

 確かに須藤の言うとおりに、セックスをしたのは三日前だ。そろそろお互いに触れ合いたい頃。特に須藤は本当ならば毎日したいようだ。しかし男同士のセックスは、受身になる側の身体の負担は大きい。だから須藤も配慮はしているよう。  だが今日はこの後佑月には仕事がある。どうにか諦めて貰おうと佑月は思考を巡らせるが、須藤の巧みなキスに翻弄されてしまっている有り様では、まともな案が浮かぶわけもない。 「ん……はぁ……じかん……」 「ん? どうした?」  甘い音色を耳元で囁かれ、佑月の腰はそれだけで崩れそうになる。須藤に対してだけ、佑月の身体は感度が良すぎてしまうようだ。 「……そろそろ用意しないと……まずいんじゃない?」 「九時に出れば問題ない」  佑月はそっと須藤の肩越しから置時計に目をやる。まだ八時を五分過ぎた時間。一時間近くも時間に余裕があれば、どう足掻こうとも須藤は諦めはしないだろう。  須藤の手は佑月に情欲を更に灯そうと、尻の狭間を淫らに蠢かす。まだお互いにスーツは身に付けておらず、佑月は部屋着であるスウェットの上下だ。須藤はガウンを羽織った姿。その下は恐らく、まだ下着を身に付けてはいないだろう。硬度を持ち始めたモノを佑月へと押し付けて誘ってくる。 「昨夜(ゆうべ)お前が早々と部屋に籠るからだ」 「だからって……何も朝じゃなくても……」  須藤がいる時間帯で、佑月が共有スペースではなく部屋に籠っていると、須藤は一応遠慮して我慢をしてくれているよう。時々その我慢の糸が切れる時もあるが、大方佑月に合わせてくれている。  別に触れられるのが嫌で佑月も籠っている訳ではない。翌日の〝何でも屋〟の依頼内容のコンディションを考えてのことだ。身体が動かないでは話にならないからだ。  だが結局は須藤に求められるのは嬉しいし、佑月自身も須藤を強く求めている。三日前に触れ合った時も獣なみに絡み合ったものだ。だから今もなけなしの理性は〝やめろ〟と訴えているが、もう佑月の頭の中は須藤のことでいっぱいになってしまっていた。 「ここで……するのか? ここはイヤだ……」 「もう待てない」  一気に下着とともにズボンはずり下げられ、陰茎はフルリと勢いよく震える。せめてリビングのソファへと訴えるが、須藤の耳はいつも都合の悪いことは聞こえない。 「っ……ん……」  唾液で湿らせた指が固く閉じた蕾を撫でる。その瞬間には佑月の後孔は、ヒクヒクとはしたなく須藤の指を誘い込もうとする。 「……仁……」 「なんだ?」  佑月の言いたいことが分かっているくせに、須藤は意地悪く蕾を撫でるだけ。もどかしい動きに、佑月は涙目で須藤を見上げた。 「どうして欲しいのか自分で言ってみろ」  待てないと言っていたくらいに余裕がないはずなのに、須藤は佑月からも求めて欲しくて時々こういうことをしてくる。 「……どうして欲しいって……」 「言わないといつまでもこのままだぞ」  グリグリと指の腹で蕾を押され、半端過ぎる刺激に焦燥は更に増していく。 「……しい」 「なんだ? 聞こえないぞ」  今日はかなり意地悪だと、須藤に文句を言ってやりたい佑月だったが、正直もうそれどころではなかった。 「……欲しい……だから早く……」  佑月は須藤の胸に額を押しつけ、そっとガウンの合わせ目から手を入れて、須藤の立派な男根を掴んだ。熱く滾り、脈打つモノを緩く擦り上げていく。

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