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※第5話
「……佑月」
吐息混じりのような熱く湿った須藤の声音。同じ男だというのに、その声に腰が痺れ、めちゃくちゃにしてほしくなるほどに、その魅力に抗えなくなる。
「あっ……」
プツリと指を押し込まれ、少しのキツさを感じながらも、佑月の秘孔は好物を得たかのように、須藤の指を飲み込んでいく。佑月が傷付かないように丁寧に解しつつも、いい所は大胆に擦る。それは甘い痺れとなって背中に走っていった。
「あぁ……あ……立ってられない……」
「佑月、そこに腕を突いて尻を上げろ」
ガクガクと佑月の脚が震えだしたことで、須藤は佑月の身体を支えるようにして、キッチン台に上半身を預けるように腕を突かせた。
しかし尻を突き出す体勢というのは、いつまで経っても慣れはしない。
「ひっ……あ……」
尻臀をグッと左右に押し開かれ、露になった後孔に肉厚な舌が挿し込まれる。中で舌が這い回るように蠢き、佑月の性器からは涎のように蜜が垂れていった。身体の反応とは裏腹に、やはり後を舐められるのは抵抗がある。過去に止めてくれと何度も訴えてきたが、それを聞き入れてくれたことは一度もない。
「んん……あ……」
そんな思考を見透かしたかのように、須藤は宝珠を揉んだり竿を扱き、佑月の意識を自身が与える愛撫へと戻そうとする。そうされると、それぞれの箇所から生まれるたまらない快感を、嫌でも感じてしまう。
「いい具合に解れてきた。聞こえるか?」
「それ、やめ……いつも……言って……」
今度は指を何本か挿入され、グチュグチュとわざと音を立たせて聴覚からも犯してくる。佑月の羞恥を煽り、ぐずぐずに蕩ける様を見るのが須藤の楽しみの一つのようで、時間がある時は必ず前戯に時間を掛けてくるのだ。
「仁……」
「ん?」
「もう……早く……」
「これだと挿れた途端にイク。一度先にイッておけ」
「っ……」
反論する余地も与えず、須藤は佑月の前と後を同時に責めてきた。少し性急な手つきが須藤も限界だと知る。
「あっ……く……」
白濁液を吐き出す瞬間の快感たるや。びくびくと震えながらたっぷりの精を吐き出す。それを須藤は潤滑油の代わりに、自身の茎に塗る。そして佑月にキスをしながら、その太い楔を結合部へとグッと押し込んだ。メリメリと裂けそうな程の質量に、腹の圧迫感も相当なもので苦しいのだが、佑月はキスを解いて須藤の腰に手を触れた。
「もう動いて……」
「いいのか?」
「いい……もう大丈夫」
馴染むまでは無茶に動かない須藤に、佑月はゴーサインを出す。出された須藤にはもう遠慮というものはない。腰をグラインドさせ、奥へ容赦なく突っ込んできた。
「あぁぁ! んぁ……」
その衝撃に佑月の意識が一瞬飛びそうになった。強烈過ぎる刺激に、電流が脳天まで突き抜けたかのようになる。
「しび……れる……」
「中の締め付けが凄いな」
それから緩急をつけて中を蹂躙し、立派に張ったカリで前立腺を執拗に刺激されると、もうたまらなくなる。佑月はキッチン台に顔を伏せながら頭を振った。
「いや……もう……や……仁……仁」
過ぎる快感のせいで早く精を解放させたくて、佑月はペニスへと手を伸ばした。だが、それを須藤は許してはくれず、両手をキッチン台へと縫い付けられてしまった。
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