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※第152話
「あぁ……いや……そこ」
佑月の声が徐々に自然と上がるようになり、静かな部屋には粘着質な音も広がっていく。
須藤の指がある一点だけを執拗に擦ってくるため、佑月は感じたことのない強い感度を、どう受け止めていいのか分からなかった。
「やぁ……い……やめ……」
両手はシーツを強く掴み、腰は逃げるようにずり上がっていく。その度須藤に戻されて、解放など到底叶うものではないのだと思い知らされる。
「あぁ……怖い……こわ……なんか……くる。須藤さん」
佑月は無意識に須藤の名を呼んで、助けを求めていた。
「それがイクという感覚だ。覚えておけ」
「やぁぁ……あぁ!」
大きく痙攣するように、佑月の身体は盛大に頂点へと達した。流れる涙と口端から零れる唾液を、須藤の舌が舐めとっていく。
荒い呼吸を吐く佑月に、須藤は満足そうに目を細め、耳たぶにキスを落とす。
そして須藤は、自身の身につけていた物を全て脱いでいく。ただそれだけの行為に、虚ろな状態のなかで佑月は見惚れていた。
(すごい……本当にかっこいいし、綺麗)
逞しい胸板、腹筋、上腕二頭筋エトセトラ……。以前一緒に全裸で風呂に入った時にも感じたが、本当に無駄な贅肉など一切なく、肌艶もよくて、筋肉はしなやかだ。そして何よりベッドの上で見る須藤の全裸は、とんでもない程のセクシー、かつエロいものがあった。
性器も見なくても、視界の端でかなりの存在感を示している。さっきまでは怖いと思っていたのに、やはり早く須藤に愛されたくて仕方ないと思っている。
「須藤さん……」
「佑月」
佑月が呼ぶと須藤は直ぐに覆いかぶさってきた。愛しい重みに幸せが溢れてくる。
「痛かったら直ぐに言え」
須藤の優しい声に、佑月はコクコクと頷いた。
解されて少し熱をもつ蕾に、須藤の先端が宛てがわれる。
「力を抜いて息を吐くんだ」
「はい」
緊張しながらも早く須藤に気持ちよくなって欲しくて、佑月は大きく息を吸って吐き出した。そのタイミングで須藤のモノが少しめり込んでいく。
「ん……っ」
思っていた以上の圧迫感。そして僅かな痛み。あれだけ丁寧に解してくれていたのにと思ったが、須藤のモノが大き過ぎることもあるのだろう。普段はピッタリと閉じた孔に、無理やり挿入される感覚がダイレクトにくる。
佑月に汗が吹き出てくるが、須藤からも汗の滴が落ちてくる。きっと須藤も痛いだろうと、佑月は意識して力を抜いた。
「そうだ……上手だ」
佑月を誉めると須藤はキスをしながら、佑月のペニスを緩く扱く。気持ち良さで、須藤へと縋り付くように背中へ手を回した瞬間、グッと奥まで届く感触に佑月は驚いた。
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