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第2話

髪型と顔からして男だと判断し、布をまくったところで悲鳴をあげそうになった。 手のひらサイズの真っ黒な羽としっほがついている。 「なんだ、これ……?」 ためしにしっぽに触れてみるとかすかに温かさを感じた。 30cmほどの猫の肉球のような触り心地で、先端にはスペードがついている。 コスプレなどではなく確かに生えているようだ。 「あくま……」 そう聞いて想像するものと全く一緒だった。 羽を濡らしていいものか悩んだが、いくら悪魔でも風呂くらい入るだろうとお湯で汚れを落とした。 頭を洗う時、小さい角を見つけた。 これも見事に真っ黒だった。 自分のものと同じ様な身体に羽としっぽと角が生えているというのは不思議な感覚だ。 風呂からあがって、俺のトレーナーを着せた。 パンツやズボンを履かせてみたが、ずり落ちてしまったので履かせないことにする。 男一人風呂に入れても、あまり疲れなかった。 身体は怪我でいっぱいだし。 痩せすぎて、肋骨ういてるし。 ちゃんとご飯を食べているのだろうか。 そもそも何を食べるのだろう。

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