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第15話

しばらくアルとのんびりしていると、チャイムがなった。 めったに人は来ないのに珍しい。 「アル、出てくるからちょっと待っててな。すぐ戻るから」 ごくっとうなづいたアルの頭をなでて立ち上がった。 ドアを開けると、金髪藍眼のイケメンがいた。 「はじめまして、朔さん。私、」 「分かった。あなたは天使ですね」 「ええ、よく分かりましたね」 うん、驚かない。 頭に輪っか浮いてますよとは言った方がいいのだろうか。 「私、フェルと申します。いきなりで申し訳ないのですが、こちらにいる悪魔のことで伺わせて頂きました。名前もつけていただいたようで。」 「あなたはアルの保護者ですか?」 「保護者……ではないですね。あの子はうちのメイドです」 アルがメイドなんて、イメージがつかない。 ちゃんと仕事は出来ていたのだろうか。 「そうですか。ひとつ説明して欲しいのですが、アルはなぜあんなに怪我を負っているのですか?」 「あの子が自分で転けたりしたんじゃないですかね。意外にもやんちゃな子ですから」 「こけて、足の爪が剥がれますか?一家の主人なら、使用人の健康状態のチェックは必要でしょう」 最初はいい人…天使だと思ったのだが。 「そのとおりですね。これからはもっと徹底します。 そして、あなたも分かっているでしょうが、私はあの子を返して貰いたい。とにかく連れてきて頂けないですか?」 「あなたにアルは任せたくない」 アルにこれ以上の傷をおって欲しくない

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