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「いっつもツルんでる奴等に、こんなことされてない……?」
「あぁっ……! さ、れるわけなっ……、あっ!」
「ホントに……? 兄貴すげー可愛いから、俺、心配で仕方ねえよ」
「な、に言って……、んぁっ! や、あっ! か、き混ぜ、なっ……、あっ!」
知らぬ間に指を増やされ、音を上げながら根元まで呑み込み、頭の中が真っ白になっていく。
本当は気持ち良くて仕方が無い、けれど満たされるにはまだ足りず、疼く熱が増すばかりで消えてはくれない。
ダチが……、なんだって言うんだ……。
お前みてえに変態じゃねえから、んなことする奴なんて、居るわけねえだろバカッ……。
「兄貴……、挿れるよ」
「えっ……?」
散々に乱され、疲労していた身体を抱き寄せると、そのまま真っ直ぐに貫かれてしまう。
塁の胸に背を預け、両の膝裏を抱え上げられながら、最も奥までを突いてくる。
それだけで気が狂いそうで、同時に表し様のない興奮で満たされ、甘い声を漏らす自分にまた高ぶってしまう。
「あっ、あっ! んっ、る、いぃっ、あ、ぁんっ」
「いいっ……? 兄貴」
「はあっ、あっ! い、いっ……、もっ、と……、ほ、しっ……」
赤く熟れた突起、ヒクつく自身からは蜜が垂れ流され、秘部にはじゅぷじゅぷと塁のソレが行き来する。
指とは比べものにならず、強烈な快感で内部は満たされ、あまりの気持ち良さに狂ってしまいそうだった。
こんなの有り得ねえはずなのにっ……、でも……、塁……、すげえっ、イイッ……。
「兄貴ッ……」
「んっ、ふ……!」
だらしなく唾液を垂らし、塁に唇を奪われてまた、幾筋もの糸が伝い落ちていく。
粘りつく音に脳髄は痺れ、繋がり合う部分は更なる快楽を欲し、獣の様に交わりながら互いを貪る。
例え兄弟だろうが、血の繋がりがあろうが、そんなことは関係無い。
嫌いになんか……、なれるわけねえよっ……。
塁……、お前がいいんなら……、俺は……。
「えっ……?」
これまでにない欲が、今にも解き放たれようとしていた。
けれどもそれを阻むかの様に、突如として家中へチャイムが鳴り響き、訪問者の存在を示してくる。
あれほどまでに麻痺していた脳が冷え、一気に凍り付いた表情は動揺し、大変な状況であることを容赦無く突きつけてきた。
「あっ……、塁……」
「兄貴……、どうしよっか。このやらしい姿、見られちゃうかもね」
「ば、ばかっ。ふざけてる場合じゃねっ……、ん!」
扉一枚隔てた向こうで、見知らぬ人影が佇んでいる。
なにしてんだ俺……!
こ、こんな……、野郎に、つか弟に……、そのっ……。
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