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「誰にも見せねえよ。兄貴はずっと、俺のもんだから……」
「んっ、やめ……、る、いっ……」
口では拒みながらも、身体はすんなりと受け入れてしまう。
誰とも分からぬ者を前に、まるで見せつけるかの様に繋がり合い、再び貫きを開始される。
抑えきれない声が漏れ、終いには自身へと指を絡められ、危機感はやがて快楽に塗り潰されていく。
「俺のこと好きっ……?」
「ん、はあっ……、あっ」
「兄貴……、答えて……?」
いつしか来客は去っていたけれど、それを知っての喘ぎだったんだろうか。
とうに周りなど見えておらず、塁の胸に全てを任せながら、打ち付けに甘い鳴き声を上げ続ける。
「あっ、……っき。す、きだ……、あっ、る、いっ……んっ!」
「俺もっ……、すげえ好き……。誰にもっ……、渡したくなんかねえっ……」
「あぁっ、あっ! やっ、はあ、んっ……! もっ、いっちゃ……!」
全てが掻き消える程に甘く、罪深い情事は、軽く唇を触れ合わせながら幕を閉じる。
好きで、好きで、仕方が無い。
有り得てはいけない気持ちだけれど、嫌いになんてなれるはずもなければ、本当はなる気もない。
「あ、あっ……! る、いっ……、んっ! ああぁっ、んっ……!」
「くっ……! あ、いきっ……」
激しく挿入を繰り返され、卑猥な音と共に突き上げられ、自身は一際強い欲を吐き出していく。
それに続き、塁も遅れて頂点へ達すると、熱い迸りを内部に解き放っていた。
「はあっ、んっ……、る、いのっ……、あ、ついっ……」
そしてそれはとても心地が好く、淫らに秘部から滴り落ちていた。
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