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理音くんは続けて言った。
「俺も最初に宇佐木を見た時に思ったんだけどさ、宇佐木ってすっごいオシャレじゃん? うちのフツ―の制服着ててもなんかオシャレに見えんじゃん? アクセの付け方とか、制服の下に着てるシャツとか、着崩し方とかさ」
「はぁ」
それはどうもアリガトウゴザイマス。現役のモデルさんに褒められるなんて光栄だわぁ。
わんこ、俺が褒められるのが面白くないからってそんなに睨むんじゃねぇ。
「モデルとかやってるとどーしてもそういう奴って目に入っちゃうんだよね。んで、一緒に遊びたくなっちゃう。色々感性が刺激されるっつーか……相手が一般人ならなおさら。そんで先日試合のときに、カノンを連れてた宇佐木を見て、千歳くんもそういう気分になっちゃったんだって。あ、カノンが俺の妹ってのは俺たちのやりとり見ててわかったっぽい」
なるほど。ごく普通の一般的な高校生の俺が今をときめくモデル様に見初められた――とかいうロマンチックな展開じゃなくて、そういうことね。ううん、普通に残念だ。
「ははは、残念だったなうさぎどん! お前は千歳様の踏み台だ!」
「お前ね、マジでムカつくから」
そのドヤ顔をやめろ!!
そして肩をポンって叩くな!!
「昂平、宇佐木をいじめんなっつったろ。……そんなわけだから千歳くんに宇佐木のメアド教えていいか? 仲良くなったらラインでもなんでも交換して」
「ん、いいよ」
最近ひまだったし。今をときめく……ってしつこいか。憧れの千歳シンジに遊んでもらえるなら、この失恋の傷も少しは癒せるかな……。
なんてね。
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