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 元々自分が少々おせっかいな性格だとは自覚している。小学生の時から、クラスで泣いている子を見たら男子でも女子でも放っておけなかったというか……。  そんな性格とこの見てくれのせいで、随分モテたけど。そんなわけで(どんなわけだ)、モデルは俺の天職だと思ってる。  おっと自慢が入ってしまった。  とにかく俺は、そんな葵が気になって目が離せなくて、どうしても連絡先を知りたいと思った。近づこうとしたら、葵は俺の知り合いであるRIONと昂平と仲良さげに話していた。  ――あいつらの友達だったのか……。  容姿レベルからも、なんとなく納得した。それならRIONから連絡先を聞いて、ゆっくり会えばいいか、と思った。そしてそれは、あまりにも早く叶った。  初めて会ったとき、葵はかなり緊張していたけど俺のファンだと言ってくれた。それを聞いて、思ったよりも簡単にオトせるかな?と思った。俺も葵も男だけどね。  でも葵みたいな中性的な格好をしている奴にはバイが多いから、葵も絶対そうだと思った。  ……まあ、少し外れたけど。  葵はバイじゃなくて、ゲイだった。そして、好きな男に失恋したばかりだと言う――  なんてオトすのに絶好なタイミングなんだ、と思った。一応敬虔なクリスチャンの俺は、神に感謝した。いや、祖父がスペイン人ってだけなんだけど。    とりあえず葵は快楽に弱そうなタイプだと即判断したから、馬鹿な俺は身体から取り入ることにした。それがそもそも間違っているとは思わずに。  葵は軽薄そうな見た目だけど、中身はマジメで、思慮深くて、臆病で、傷つきやすかった。俺の思った通り快楽にはめっぽう弱かったけど、警戒心が強いのかなかなか完全に俺のモノにはなってくれなくて……。  下半身に反比例して心のガードが堅過ぎる、というか。こればっかりは、時間をかけてゆっくりガードを解いていくしかなかった。  というか、逆にまんまとハマってしまったのは俺の方だった。葵の身体は最高に気持ちよくて……多分、相性はバッチリ。会うたびにムラムラして、セックスしたくてたまらなくて、毎回すぐにホテルに連れ込んだりしてた。  好きだから抱きたいって思うんだし、気持ちもちゃんと伝えてきたんだけど、そんなことばかりしてたら身体目当てだって思われても当然なんだよなぁ……。

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