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もう片手で数えれるくらいは身体を重ねてるのに、今更なその事実に頭が沸騰している。イキそうだと訴えたら、シンジはグラインドを激しくした。しっかりと俺の腰をつかんで、俺のナカのイイトコロを狙い打ってくる。あまりにも気持ち良すぎて、俺の口からはもう喘ぎ声しか出ない。しっかりしがみついている手も足ももうガクガクだ。
「や、あーっ!も、イク、イッちゃう!シンジぃっ!いかせて……っ!!」
「はあっ、あおい可愛い…!俺もあおいのナカに出していいっ!?」
「あ、あ、出してッ!おくに、ちょうだい!千歳シンジのせーえきっ、ほしいっ、ちょうだい……!」
「なんでそこでフルネームなの?」
「アァーッッ……!!」
あ……お尻の奥、熱い………シンジ、ゴムしてない…?
ナマですんのとか、初めてじゃね……?
「はぁっ……はぁっ……ごめん、あおい。中出しした……」
別に謝らなくていいのに。精液頂戴って言ったのは俺なんだし。
てかもう、すっごいきもちよくて……
シンジの精液、全部俺が欲しいと思った。
口に出したら世の中の女の人にぶっ殺されそう、千歳シンジのDNA無駄にすんなって。
既にぶっ殺されそうなことしてるんだけどさ。
でも……
「……すき……」
もーぶっ殺されても、いいや。
「え?」
俺、アンタのこといつのまにこんなに好きになっていたんだろう……。
その自覚はあったんだけど。
「ちょ、あおい?もう一回言って!?今なんて!?」
「も、言わねぇし」
小野先生のこと、あんなに好きだったのに。
思いっきり泣いたらなんか妙に吹っ切れたっていうか……今は清々しい気分だ。
「あおい!今俺に好きって言った!?」
「言ってない」
付け入る隙を与えたのは俺なんだけど。千歳シンジが無責任に吐き出すケーキみたいに甘い言葉なんか、絶対信じないって思ってたのに。
なんかもう、付けこまれてすぎて疑う余地もなくなったじゃんか……。
恋の終わりと始まりの境界線なんて、わからないな。
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