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第3話

 たった14年、もうちょっとで15年の人生が終わるなんて・・・・・ 中学受験をこなし、新たな気持ちで迎えた新1年生の年。 「ガイジン?どこから来た?」 その質問から始まる、僕のクラスメイトたち。 「僕、日本人だよ。母がハーフなんだ。」 また、自分の生い立ちの説明から始める。 新しい面々と交わるたび、こういう作業を強いられて、半ば棒読み状態。 「綺麗な眼だね。普通に見える?髪は、お母さんもその色?」 ・・・なんて、さほど興味もないくせに僕を知ろうとする。 「うん。」 それだけ答えて下を向く。 そんなことを1年も続けていたら、日に日に僕への興味はなくなり、下ばかり向いていた僕は取り残された。 -僕を見ないで- -僕を見て- 相反する気持ちが心の中で行ったり来たりする。 **  「おい、どした?・・・気イ失ったのか?」 薄目を開けると、すぐ目の前に知らない顔。 -あれ? さっきの人たち・・・ 「起きられる?ゆっくりでいいから、さ。」 僕の背中に腕を回すと、抱き起してくれた。 「........ぇ、と......」 「あ、ちょっと待って、コレ。」 そういうと自分のジャケットを脱いで僕にかけてくれる。 「......................」 はじめて自分の状況が目に入る。 僕は、ほとんど裸状態。 かろうじて靴下だけ履いていた。 ・・・全く記憶が無い・・・ 「あいつら・・・ここら辺で悪い事ばっかりしてる奴らでさ。あれでも高一なんだ。」 「え?高校生?」 「そう、恥ずかしいけど俺の同級生。」 「え?.........あなたも高校生?」 うん、と頷く人は僕より大きな体格で、日本的な顔立ちの優しそうな男の子だった。

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