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第61話 *

- こ、怖い…………… 正直、ネットに載っていたような事が、僕に出来るとは思えない。 あの人たちに傷つけられた時、自分の意識はなかったから、どうされたかも知らないんだ。 でも、気づいた時の痛みは最悪だった。 「…友田さん………僕、」 怖いと言いたかったけれど、その言葉を呑み込んだ。もしも断って、嫌な気持ちになってしまったらどうしようか………。 目の前で、僕の小さな入口を解そうと必死な姿を見たら、我慢するしかないと思った。 「……アユム…大丈夫?痛くない?」 僕を労るように、入っていた指が、ゆっくり引き抜かれる。 「痛くは……ない、です。」 ………そう、… 不思議と痛くはなかった。 小さい時、熱を出して座薬を入れられたのを思い出す。違和感はあるんだけど、馴染んでくるっていうか..........。 僕の言葉を聞いて、友田さんが手のひらに液体を垂らすと、自分のに塗りつけた。その時のヌチッという音が耳を刺激すると、いやらしさを増す。 そのあとで、僕に指を差し込むと、円を描くようにツプツプと抜き挿しを繰り返す。中で友田さんの指が動くのを感じると、僕も反応を始め、更に奥へと進んできた時 「ヒツ、アああっ!!!」と力が抜ける様な声が出て、思わず友田さんの腕を掴んでしまった。 - いったい、なに? 「気持ちよかった?」 友田さんに聞かれ、恥ずかしくて僕の顔は爆発しそうなくらい熱くなった。 「うん、………なんで?」 腕を掴んだまま聞くと 「ここ、ナントカ腺っていう男にある性感帯らしいんだ。.....ネットに載ってた。」 - 僕たち、ネット情報で何を得ているんだか・・・・・・しかも”ナントカ”って、うろ覚えだし.......。 でも、本当にゾクッとして気持ちよかったから僕もすごく反応した。 「ちょっと入れてみてもいい?.......痛かったらすぐやめる、な?!」 そう言われると嫌と言えなくて、僕は友田さんに身を任せる。 うつ伏せになると、クッションを抱え込んで腰を突き出すような格好になる。 準備した友田さんが、背中からゆっくり体重をかけてくると、僕の入口に先を押しつけた。 ............. ぅ ........... んっ ......... 塗られた液体で滑りがいいのか、思ったよりスムーズに入りだす。が、 「あっっっ!!!......い.....た.....っ.....」 苦しい様な、痛い様な感覚で怖い。 見えないと、何がどうなっているのか不安になった。 「と、もださん!...顔、見たい。怖い.......!!」 急にジタバタし出した僕の腰を引き寄せたとたん、友田さんのモノが奥へと入ってしまって、そこから動けなくなった。 「ア、ユム.........、どうしよ.........」 「.............ン..............フウ........」 僕は言葉も出なかった。この圧迫感をどうしたらいいのか分からない・・・ 「い、痛い?.......大丈夫?」 僕は首だけでうんうん、と答えた。 痛い訳じゃないけど、何かが身体に刺さってる感じで動けない。 「ちょっと待って......ゆっくり呼吸して......息吐いて........」 そう言われて、ゆっくりと息を吐くと、少しだけ楽になった。 「ごめんな?!キツイよな.....?」 僕は、首を横に振って大丈夫と告げるが、友田さんがゆっくり腰を引くと体中の毛穴が締まってきて力が入る。 「いっ、痛ぇぇ・・・・!」 今度は友田さんが呻きだした。僕の身体に力が入り、後ろが締まってしまうんだろう。 僕は、さっき言われた通り、ゆっくりと息を吐くと力を緩め、クッションに顔を沈めていた。 なかなかネットに載っていた様にはいかなくて、これがいつまで続くんだろうか、とさえ思ってしまう。さっきの気持ちよさは、どこかへ飛んで行ったようだった。

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