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第62話 *

 5分ぐらいじっとしていただろうか、僕のモノは完全に萎えてしまったけれど、友田さんのモノが一向に小さくならなくて.....。 「ごめん、.....なんか締め付けられてて、余計に、気持ちよくなっちゃう.....」 友田さんは、出来るだけ僕に体重がかからない様にしていたが、そろそろ限界なのか僕の身体の両脇で支えていた腕がプルプルと震えだす。 「いいですよ.......、 動いて、いいです。」 僕は、枕から顔を離すと言った。 もう、こうしていてもお互いにつらい。それなら、友田さんが気持ち良くなる方を選ぼうと思った。力を抜いていれば、きっと大丈夫だろう..............。 「アユム........」 グ.......ン......... 友田さんは僕の腰に手をかけると、少し押しだす様に動いたが、すぐまた引き戻す。 「ンン......! ......ぁ........」 ...........あれ......? ...........なんか、............痛くない..........。 あれ?? 「アユム、だ、いじょ......ツぶ?」 苦しそうに言う友田さんだったが、その声は憂いを含んでいて、快感を味わえているんだと分かる。 「う、ん・・・なんか・・・・なんか・・・・・、いツ..........ンん!」 おかしいけど、気持ちよくなってきた。 じっとしていて馴染んだのか、友田さんの腰の動きに合わせると、僕にも快感が伝わる。 ン.......ぁあ...................ぁ............. 自然に吐息が漏れると、身体の奥から電流が流れるみたいで、萎えていたものがむくむくと張ってくるのを感じた。 はツ......はツ......はツ...... 僕の腰を掴む手に力が入り、パンツ、と肌が弾ける音をさせると、何度も何度も僕を突く友田さんの呼吸は荒くなる。 それを聞いて僕が興奮すると、片方の手を僕に伸ばし触って来た。 「あっっ!.....それは.....」 言葉が途切れるほど気持ちよくなった。 さっきの圧迫感は、快感に追いやられて忘れてしまいそうなほど。 「...........ム.............ぁ......ユム.........ン.......」 友田さんの言葉も途切れると、ただ突いて突かれて、を繰り返す僕たち。 * * * ............はぁぁ....................はぁ...... 心地よい疲れに身を置くのは気持ちが良かった。お互いの心音を間近に聞いて、安心感と幸福感に包まれる。 本当の意味で、僕は友田さんのものになった様な気がして.....。 「大丈夫だったか?」 僕の額の髪を指で払いながら聞いてくれる。 「うん、大丈夫・・・」 僕が、友田さんの肩に頭をつけながら言うと、頬に伸ばした手を耳の後ろにまわし、そのまま顔の向きを変えてキスをしてくれた。 ゆっくり目を閉じると、唇を食むように何度も重ねられる。 - - - すごく幸せ - - -  これは、僕が生まれて初めて自分自身で得た幸福感というものだった。

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