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第11話

衣服を剥ぎ取られ、夜の冷えた空気が肌に触れた。ブラッドは、自分の命が尽きかけているのを悟った。 パオルが憎しみを込めた目でブラッドを見下ろしている。手にしている鎌の先は喉元につきつけられたままだ。 それでも、声を出して助けを呼ぼうと口を開けた。 とたん、パオルが空いている手で素早くブラッドの口を塞いだ。 「おっと、声を出すんじゃねぇよ。竜を呼ばれたら厄介だからな」 パオルがブラッドの足を押さえていた男を振り向いた。男は、ブラッドの服を裂いてパオルに渡した。その切れ端をブラッドの口に押込み、恐怖に震えている肌を撫でた。 「奴隷のくせに、ずいぶん色っぽい感触じゃねぇか」 言いながら、ブラッドの右のささやかな突起を摘まんで捻り上げた。 「………!」 くぐもった悲鳴に、3人は下卑た笑い声をあげた。 躰を捻って逃げようともがくが、3人の大人の男に押さえつけられているため、僅かに身動いだ程度だった。 「大人しくしな。乳首を削いでやろうか」 捻り上げた突起に鎌の刃を当てた。 ブラッドは目を見開いて刃を見た。その刃がパオルの気持ち次第で動くのだ。 男たちは、下卑た笑い声を上げながら、めいめいブラッドの肌に手を這わせ、その感触を味わった。 「たまんねぇな。何だって、こんなにしっとりしてて、吸い付くような肌をしてんだ」 「侯爵さまに、ずいぶん可愛いがられてるようだな」 「女でも、こんなに白い肌をしてねぇぞ」 一人がブラッドの未発達で、恐怖で縮こまった雄芯を無遠慮に握った。 ブラットは声にならない悲鳴を上げて首を振った。 意味が分からない。 男女の営みすら未だ知らないブラットにとって、男たちの行為は全く理解出来なかった。 自分の躰を這い回る複数の手が爬虫類めいて気持ちが悪い。 恐怖と嫌悪で躰が強張ったブラットを見て、パオルは鎌を放り投げた。刃で傷つけられないとホッとするも、今度は両膝が胸につくほど足を抱えられ、大きく広げられる。 (な、何……?) 最奥を暴かれ、慎ましく閉じられた後孔に指を押し込まれた。 (ひぃっ……痛いっ) 胃が押し出されるような感覚が苦しい。 「ちっ。狭いな。侯爵さまは、こっちはお使いじゃないのか?」 親指を強引に押し入れ、恐怖と痛みで硬直している後孔を拡げようと試みる。 「おい、入るのか?」 一人がブラッドの後孔を覗き込んだ。 「ふん。切れたら切れたで、滑りが良くなるだろうよ」 「それもそうか」 恐怖で意識が飛びそうになるが、後孔で蠢く指による痛みがそれを許さない。 (こわい。グリューン……、誰か……) 誰か…と思ったとたん、脳裏に浮かんだのは、黒髪の卵売りの青年……レオンだった。 心で助けを呼んだところで、声が届く訳でもない。この先の暴力がどのようなものか想像もつかないが、待っているのは死だということは分かった。 どうせ殺されるなら、長引かせず、一思いに殺してほしい。 死の覚悟をしたブラッドの後孔に、パオルが前を寛げ、嗜虐に興奮した雄芯を押し当てた。 何かがめり込んでくる衝撃に、ブラッドは限界まで目を開いた。

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