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第2話・僕の救世主。 ②

「保健の先生は睡眠不足だって言っていたよ。君が急に目の前で倒れたから驚いた。何か悩みがある? いや、言えないんだったらいいんだ。無理にとは言わない。ただ男同士だし、年齢もそこまで離れているってわけじゃないだろう? 何か役に立てればって思ったんだ」 『やっぱり迷惑かな......』  井上先生はそう言うと、眉間にしわを寄せて心配そうに僕を見つめていた。  迷惑だなんてとんでもない。  だって、僕がココにいるっていうことは、気絶している僕を先生が抱えて保健室まで運んでくれたっていうことでしょう?  それに、僕が目が覚めるまでずっと側にいてくれたっていうことだろうから......。  そう思うと、心配をかけてしまってものすごく申し訳ないって思う反面、気にかけてくれて嬉しいとも感じた。  だって、僕はかなりの人見知りで、小学校や中学校なんかでも今まで何度も教育実習生はやって来たけれど、結局その人たちとしゃべったことなんてないんだから。

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