50 / 53

続・ひつじがいっぴき。 ⑯

 グチュ、グチュ……。  僕の中を弄りながら、「わかる?」って訊いてくる新さん。 「やっ、あらたさっ!! も、それじゃなくって新さんがいいっ。欲しいのっ!!」  ――もう、限界だった。  指じゃなくって新さんが欲しい。  ひとつになりたい。  僕はガマンできずに女の子みたいに喘ぎながら告げる。  そうしたら、新さんの指は僕の中から消えて、代わりに太くて熱いものが僕の孔に触れた。 「あっ!!」 「いい?」 「……ん」  コクン。  うなずいたら、反り上がった新さんがゆっくり襞をかき分け、中に入ってくる。 「あっ、あっ、ああっ!!」  やだっ、すごい圧迫感がある。  それに、なんかすごく疼く。  体ごと持っていかれそうだ。 「やああんっ、あらたさ、あらたさっ!!」  シーツを掴んでいた両手は新さんのたくましい背中に巻きつける。 「海里、海里......」  新さんが愛おしそうに僕の名前を呼ぶ。  その声を聞きながら、波に飲まれていく......。 「挿入(はい)ったよ、海里」 「……ん」  僕の中に新さんがある。  僕は静かに息を吐いた。  指よりもずっと太いそれが僕を貫いているから、異物感がかなりある。

ともだちにシェアしよう!