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続・ひつじがいっぴき。 ⑰
新さんは身動きもしないで、僕が慣れるまで待ってくれる。
まだ違和感はあるものの、次第に、少しずつ治まってきた。
「いいよ? 動いて......」
きっと新さんだってただ僕の中にいるだけじゃ苦しいと思ったから、僕は動いてもいいとそっと告げる。
そうしたら、すぐに抽挿がはじまり、僕の体はまた新しい波にさらわれる。
指で感じた部分ごと新さん自身に擦られて、恐ろしいくらいの快楽が僕を襲う。
「うっ、ああっ、新さんっ!!」
声を出したその直後、僕は新さんのお腹に精を吐き出し、イってしまった。
新さんも僕を追いかけるようにしてほぼ同時に達した。
ベッドに崩れ落ちた新さんに抱きしめられ、僕は意識を手放す。
奥に注がれる熱い白濁が気持ちいいなんて......。
そう思う自分がびっくりだ。
だけど、それもいいのかもしれない。
大好きな人に抱かれて眠るのも、すごく気持ちいい。
「だいすき......」
深い眠りに入る前、今の気持ちをそっと告げれば――。
「好きだよ、海里」
しっとりとした艶っぽい声が耳元から聞こえた。
僕はたくましい胸に擦り寄って、そうして心地いい、深い眠りについた。
**END**
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