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第22話

 「お風呂、ありがとうございました…」  「おかえり。俺仕事残ってるから、太一くん先にベッドで寝てて良いよ。」  帰ると言ったからだろうか、あれからご飯を食べる時も、片付けてる時も、リビングでテレビを見て寛いでいる時も、隆明さんはからかう事無く普通に会話をしてくれた。  お風呂から上がったら当然のように寝室に押し込まれると思っていたが……拍子抜け。  「…あ、じゃあ、おやすみなさい。」  「ん、おやすみ〜」  家主の居ない冷たいベッドへ潜り込む。  先に寝ていて良いよ、って言うのは、ベッドを暖めて心の準備をしておいて、って事なのかな…それとも、明日は仕事だから、俺の身体を気遣って?……わからない。  「そもそも、俺たちってどう言う関係なんだ…?知り合い…友達…セフレ…恋人……??」  可愛い子とは言われるけど、好きな子とは言われない。身体の関係…はあるし、やっぱりセフレ?でも、するのが昨日限りなら、友達?  悶々と考えていたら、結構な時間が経っていたようで、仕事を終えた隆明さんが寝室に入ってきた。  「可愛い顔して寝てんな〜」  また、可愛い……  咄嗟に寝た振りをしてしまった俺に対し、隆明さんは気付いていないようで、俺の頭を軽く撫でて布団に入った。  「太一くん、おやすみ。」  …やっぱり、今日はしないんだ。  がっかりしたのか寂しいのか、隣の寝息が確認出来ると、俺は気が抜けたように眠りに落ちた。

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