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第35話
このままでは土日を泣いて過ごす事になりそうだ、とマサに電話を掛けた。
「マサ〜どうしよう、俺……」
「え、なに?お前泣いてんの?」
「まだ泣いてない……泣きそう……」
第一声は矢吹雅人相談所でーす、なんて笑いながらの楽しそうな声だったが、本気で心配してくれているのか、マサの声色が変わった。
「もしかして告った?玉砕?」
「まだ……でも振られたのかも……」
「はぁ?とりあえず落ち着いて説明しろ、」
マナちゃんが掃除をしているのか、電話の向こうで微かに掃除機の音がする。邪魔者だな〜俺。なんて思うけど、今はマサ以外に頼れる人がいない。
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