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第36話

 「んー、毎週土曜日に誘いのメールが来るのは言ったっけ?」  「聞いたような聞いてないような…」  「まあ、それで…さ、今日はまだメール来てなくてさ…もしかして、もうこの関係終わりなのかな〜って……」  ああ、言ってて悲しくなってきた。  マサの言う通り、もっと早くに“セフレでも良いからもっと会いたい”って言ってれば良かった。勇気を出て伝える努力をしてから終わるのなら、もっと楽だったかもしれない。まさかこんなにも何の前触れもないなんて。  「太一、お前ガチで恋してんのな。」  「いや、だからずっと言ってるじゃん!こんなの初めてで、どうして良いのかわかんないんだよ〜」  「つか、ネガティブにも程があんだろ。憶測や妄想で恋は出来ねぇぞ。」  ごもっとも。わかってますよ俺だって。きっと隆明さんのことだから、終わる時はきちんと言ってくれるんだと思う。だから、これは終わりではなくて、単に用事か気分じゃないか……だと。  「モテモテでチャラくて遊びまくってるマサに言われるのは何か不服。」  「失礼な!今は嫁さん一筋なんで。」

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