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第37話
「これから晩飯だから、また月曜。」
「おー、聞いてくれてありがとな、」
昼に電話を掛けたはずが、気付けば夕方になっていた。最初こそ真面目に話を聞いてくれていたが、途中からマサの嫁さん自慢が始まり、最後には普通に世間話をしていた。
「腹減らないな、」
結局今日は朝も昼も何も食べていないが、どうも食欲が湧かない。土日に一人で食事するのは久々だから、どうしても隣にない温もりを探して沈んでしまう。
途中、マサが向こうからのアプローチ待ってたらこの先何年もこのままだと思う。自分からも何かをする努力をしろ、と怒られた。
ゆっくりとメールの送信画面を立ち上がる。
「元気ですか?は変だし、何してますか?って責めてるみたいじゃん、」
やっぱり、俺にはすんなり思っている事を伝える勇気はないらしい。悩みに悩んで送ったのは、昨日帰り道に見かけた野良猫の写真。
“野良なのに懐いてくれました!”
返信をしなくても、差し支えない内容。返信が来なくても、自分が落ち込まないように。
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