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第38話
結局、隆明さんからの返信はどれだけ待っても来なかった。
二十歳超えると夜更かし出来なくなるってほんとだな。返信が来たらすぐに返事がしたくて、待っていようとソファに座っていたが、日付が変わる前には落ちていたらしい。
起きて何も変化のない携帯を見て、余計に疲れが増した気がした。
「マサの言う通りにしてれば良かった……」
「例の太一が夢中になってる女?」
「返信しなくても良い内容のメールした俺も俺だけど、マメな人なのに返信がないってことはそう言う事だよ、絶対……」
急に暇になった土日。特に外出する用事もなければ、誰かを誘う気にもなれず。内容の入って来ないテレビをぼーっと眺める休日を送った。
休み明けの月曜日、午前中の仕事を何とか予定通り片付けて、マサと昼食を取りに外へ出た。
「ネガティブに拍車かかってんな〜」
「どうすれば良い?マサならどうする?」
「俺だったら、ホテルのディナーと部屋を予約しといて、ディナー食べ終わったら部屋に案内して花束渡す、とかかな?」
でた、イケメン振りかざした戦略。こう言うのは地味なやつがやってもピンと来ないんだよ。相手女の子じゃないし。
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