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第47話

 「改めて告白…と言うか、言い直してもいいかな?」  「……はいっ、」  まだ抱えたままだった子猫を傍のクッションに移して、俺の両手を握って目を合わせる。  隆明さんは今までに見たことが無いくらいに真剣な目をしていて、新たな一面にきゅん、と胸が鳴る。  「太一くんの可愛い笑顔とか、美味しいって沢山ご飯を食べてくれるところとか、繊細に見えて意外と適当なところとか、とにかく太一くんの全部が好きです。改めて、俺と付き合ってくれませんか。」  「っふ、最後の貶してますよね、」  「そうかな?何でもしてあげたくなるくらい可愛いと思うよ。」  そんなに俺、隆明さんの前で適当な事してたかな?そんな自覚は無かったけど、これからは気をつけよう。  「隆明さんはよく、俺のこと可愛いって言うけど、俺が歳をとってもそう言えますか?」  「自信を持って言えるよ。太一くんの見た目だけじゃなくて、中身も可愛いと思ってるからね。」  「俺も、この先何年一緒に過ごしても、隆明さんがカッコイイって自信を持って言えます。優しくてカッコイイ隆明さんが好きです、大好きです。」  「はは、やばい、カッコイイとか全然言われないから、嬉しくて涙出そう…」  「ふふ、俺はもう泣いてるんで、お揃いですね。」

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