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第88話

 「あぁんっ、だめだって、隆明さんっ…それダメ!ヤダぁっ!」  「大丈夫、太一くんなら気持ちよくなれるよ。」  「やっ、やっ、はぁんっ…くるしぃ…っ、あ゛ぁ~っ、」  同じ男ならわかるだろうに、隆明さんはイッたばかりのペニスの先を、ローションで濡らした手で扱いてきた。  「うぅっ…ヒック…もうムリ、ムリぃっ……ん゛ん゛ぅ゛っ〜」  「ごめんね、苦しいかもしれないけど、太一くんが一人で悩むのを見たくないんだ。キチンと話して貰えなかった俺の苦しみも、わかって欲しい。」  眉尻を下げて、寂しそうな顔で言われると、胸の内に罪悪感が広がる。俺だってあんな場面を見せられて苦しかったし悲しかった、けど、隆明さんもおんなじように、素直に言ってくれない事に不安を感じていたのかもしれない。  でも、今はそんな事考えてる余裕ないからっ  「やぁん、ごめっ、ごめんなさっ…素直になるから…っ、もうヤダぁ〜っ」  「うん?素直になってくれるの?嬉しいな、酔った時にしか言ってくれない事とか、今度から沢山言ってくれるの?」  「んっ、いう、いうからっ……もうだめぇ〜っ、なんかキちゃう…あ、出ちゃうっ、ヤダヤダ…あっ、ハァッ…ハッ……っあ゛ぁ゛〜っ」  少し機嫌が直った隆明さん。でもやっぱり手は止めてくれなくて、ついに俺は精液とは違うサラサラな液体を漏らしてしまった。  「うぅ〜っ、ヤダって…ヤダって言ったのにぃっ」  「うん、ごめんね。」  「もらっ、もらしちゃったぁっ…うっ、んん〜っ、」  男の潮吹きが存在するって事は知っていたけど、隆明さんの目の前で痴態を晒してしまった恥ずかしさで、潮なのか違うのかを確認することも無く、涙で視界が揺れる。  こんなのやだよ…俺は隆明さんに優しくしてもらうのがすきなのに……

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