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Person ー4ー

人と関わるのが嫌いだ。 喋るのも嫌いだ。 でも、誰かと一緒に食べるご飯は美味しいと思う。 不思議だ………… 颯真はふと着いていたテレビに目をやるとそこには昨日も観た自分の事件が流れていた。 「この亡くなった男の子ってなんか君に似てるよね。 歳も同じだし生き別れた双子?」 笠原がそんなことを言った。 「冗談……ただのそっくりさんでしょ? それにしても昨日もやってましたねこのニュース。 なんでここまで大きく取り上げられているんですか?虐待死なんて沢山あるでしょう?」 「君って……結構言うね。 まぁ、これはあれでしょ? 父親が母親に息子殺しの罪を擦り付けたから。」 「そうなんですか?」 「そうって、あんまりニュース観てない? なんか父親が母親にお前が殺したことにしろ、でないとお前を殺すぞって脅したらしい。 実際凶器のビンからは父親の指紋が出たらしいし。 で、母親は母親で夫が怖いからって息子への虐待を見て見ぬふりをしてたのかって批判もあるし。」 流石にそこまでは知らなかった。 とは言え今の自分には関係の無いことなのだが。 「でも僕はその母親には同情しますね。 可哀想な人だと思います。」 「そうなの?俺は親なら子供を助けろよって思うけどね。」 母親は可哀想な人だ。 彼女はお金持ちで世間知らずの箱入り娘として育った。 父と出逢って結婚したいと両親に挨拶したが反対され駆け落ちした。 けれどそこまでして結婚だったが、父の性格が一変してしまい一気に地獄に落ちる。 酒癖が悪くすぐに手が出る。 お嬢様で世間知らずの母はどうすれば良いのか分からずただただ泣くばかりだった。 哀れでバカな人。

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