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Shocking ー3ー

「ねぇ颯真君、また家でご飯食べない? 夕飯俺作るし」 「ああ、すみません 夕方から用事があるので」 「そっか、じゃあまた今度」 なぜこの人はこんなにも自分に構うのだろうか? 正直迷惑だ 浅倉も言っていた、人と必要以上に関わらないようにと…… だからなるべく距離を置きたいのに そうさせてくれない 「ねぇねぇ、時川君って笠原君と知り合い?」 二人の会話を聞いていた水崎がテンション高めに聞いてくる 「え?まぁ……隣に住んでるので」 「嘘!!ほんと?いいなぁ~ 笠原君ってかっこいいし優しいし でもご飯誘ってもあんまり乗ってくれないんだよね~」 どうやらこの人は笠原の事が好きなようだ けれど脈は無いようで残念がっている だから笠原が颯真と食事していることに驚いていて今度一緒に誘ってほしいと言う でもそんなこと自分はどうでもよくて 適当に機会があればとだけ言った それから帰り支度をして店を出ると笠原が外で待っていた 「一緒に帰っていいかな?」 「………はい」 「良かった、ありがと」 一緒に帰りたくて待っていたのだそう 颯真がはいと答えるとへにゃっと とても嬉しそうに笑うから何だか擽ったくなる

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