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第153話

「キ…ミキ…おい、起きろ」 「んん…ねむぃ…」 温かい何かに抱き着く。 「朝から可愛いがもう、昼過ぎだ」 「えっ、伊織さん?」 覚醒し無い頭で……抱き着いていたのは裸の伊織さんの体だった。 「腹、空かないか?」 「そう言えば空いたかも…。直ぐ作りますね」 ベットから出ようと体を動かす。 「いっいたたた…」 体の節々が悲鳴を上げていた。 「無理するな。昼は出前にしよう、それより昨日、体拭いたがシャワ-浴びるか?」 体はサラサラしていたけど、さっぱりしたかった。 「ん…シャワ-浴びる」 両手を出し連れて行ってと言う仕草をされ 「全く、朝から可愛い真似するな。ほら、連れて行ってやるから、掴まれ」 お姫様抱きで浴室に入り髪を洗い、体を洗ってやる。 そう言うつもりは無かったが、昨日の余韻が残ってるのか?肌が敏感になってるのか?体を触る度に小さな喘ぎ声を出す。 「ん…はぁん…あっ」「…や…ぁあん」 「体、洗ってるだけなのに…堪ったもんじゃないな」 後孔に指を入れ、中を軽く洗うのにも 「…や…うぅん」「…あん…んふ…」 俺の理性も切れて結局、浴室で立ちバックでしてしまった。 何とか浴室から抱き連れて、ソファに座らせる。 「……伊織さん。動けなかったのに酷い…」 ドライヤ-で髪を乾かし聞こえ無い振りをする。 「…今日、動けない。節々が痛いし……」 ゴォ-.ゴォ-.聞こえ無い振り.聞こえ無い振り。 「……。伊織さんの絶倫.エロ大魔神.…エロ親父」 ミキの可愛い罵倒に堪らず 「はあ、誰がエロ親父だ」 「……聞こえてるじゃないですか?」 バレたか、ここは素直に謝った方が得策だな。 ドライヤ-を切り、ふわふわの髪にキスを落とし 「浴室ではするつもり無かったんだ。本当だ。ミキの喘ぎで忍耐が持たなかった。悪い」 「………」 また、黙りかと思ったが 「…ごめんなさい。本当は俺が悪いのに…伊織さんが純粋に洗ってくれていたのに……。自分でも解らないけど…感じじゃって…」 「いや。ミキの所為じゃない。俺が我慢出来なかったのが悪いんだ。今日は何もしなくっていい。何でも言ってくれ」 「ん……。じゃあ、抱きしめ」 可愛いお願いに頬が緩んだ。 いつもの背後から抱きしめ、ミキの肩に顎を乗せ耳元で囁く。 「これで、いいか?」 「やっぱり、伊織さんの腕の中が、1番落ち着く」 ふわりと幸せそうな笑顔に愛しさと俺の方が幸せを感じた。 それから出前を取り遅い昼飯を食べ、DLで撮った写メを見ながら楽しそうに話すのを聞き、心ではミキと一緒にいられるのは楽しいが、人混みと待ち時間に辟易し、別段キャラクタ-にも興味が無いからDLはもういいと思っていた。 「伊織さん、今度はランドじゃなくシ-に行きましょうね」 楽しみって顔で話され、顔に出さずに 「そうだな。でも暫くは行かないぞ、他にもミキと行きたい所は沢山ある」 「解りました。今度は伊織さんが行きたい所に行きましょう。そう言えば伊織さん、DLで買ったぬいぐるみ入った袋持って来て下さい」 動けないミキの代わりに持って来て渡す。 「ありがとうございます。はい。これ、伊織さんに」 ドナルド&ディジ-とエンジェルを渡された。 「ドナルドとディジ-は車の助手席に置いて下さいね。エンジェルはこの部屋のどこかに置いて下さい。俺はスティッチを部屋に置きます。DL行った思い出とスティッチは伊織さんだと思って部屋に置いておきます」 「じゃあ、エンジェルはミキか?ミキが居ない時は話し掛けるかも知れ無いな」くっくっく 本当に可愛い事を考える、俺のツボにハマりまくりだ 「寂しい時はそうして下さいね」 真顔で話すミキに笑いが漏れる。 「いや、寂しい時は本人を呼ぶ」 「いつでも」 イチャイチャタイムで帰したく無くなり 「明日の朝、車で部屋まで送るから今日も泊まれ。どっちにしろ動けないだろ」 「……伊織さんが面倒じゃ無いなら…」 「ミキの事で面倒に思う事なんて無い。流石に明日、会社だ。今日は何もしない」 「解ってます。いつも伊織さんは俺の事考えてくれているから」 泊まる事が決定した。 前もこんな遣り取りあったなと思って笑い出す。

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