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第173話
暫く経った土曜の夜に、沙織からLINEがあった。
ミキにLINEを見せながら話す。
「専務と3人で会ったらしい。どうやら、付き合いは認めて貰ったようだ。良かったな」
「昨日、沙織さんから電話貰いました。専務も矢島さんの事を、若いのにしっかりしてると褒めていたようです。沙織さんも喜んでました。でも、付き合いは認めても、結婚はもう少し様子見るって言ってるらしいです。矢島さんの会社の事が気になるらしいですね」
「………俺より、詳しいな」
「時々、LINEや電話くれるので」
そう、あの4人の食事会の時に、沙織はちゃっかりミキの携帯の電話番号とLINEを交換していたのだ。
その上、平日に真琴君と3人で、おやじの店に行って食事したらしい。
帰りも矢島くんを呼んで送らせ、俺にとやかく言われ無いようにしたのが沙織らしい。
そこで真琴君も意気投合してまた、3人で会う約束もしたようだ。
おやじも3人で、キャッキャッ言ってるのを見て、眉を下げて喜んでいただろう。
なんか気に食わない。
ミキを取られたような気がして。
「伊織さん?」
「ん、何でも無い。仲良くなったなと思っただけだ」
嫌味を言うが、ミキは素直だから嫌味には取らないから、全然効果が無い。
「マコも、すっかり仲良くなったんですよ。沙織さんサッパリした性格だから、皆んなに好かれるんですね」
ミキの方こそ、誰にも好かれる。
外見の美しさに魅了され、性格の可愛いさに撃ち抜かれ、離れられなくなる。
寄って来る者が、後が断たない。
そんな魅力的なミキだからこそ、俺も魂毎撃ち抜かれている。
はあ、誰にも見せないで部屋に閉じ込めて、俺だけのミキでいて欲しいのが本音だが、それだとミキの魅力が半減してしまう。
「りさん…伊織さん?何、ボ-としてるんですか?」
「いや、ミキの事を考えてた」
「何ですか?」
「好き過ぎて堪らない。愛してるって」
俺の言葉に頬を染め、手で頬を抑える仕草が愛おしいいつまで経っても初々しい。
あ~、こう言う所、ほんと可愛いすぎだろ。
堪らず抱きしめる。
そのままイチャイチャから、Hに雪崩れ込んだのは言うまでも無い。
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