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第177話
ガチャッと言う音で目が覚め、一瞬ここがどこか解らずにボ-としていた。
リビングのドアが開いて、祐さんが入って来た事で、マコの部屋に泊まった事を思い出した。
隣に寝ていたマコが気が付いて
「祐さん、おかえりなさい」
「ん、ただいま。おう、ミキ」
「祐さん、お邪魔してます。後、お仕事お疲れ様です」
俺とマコの側に座るとマコがコ-ヒ-を入れにキッチンに立つ。
「はい、祐さん。ミキも」
「ああ、サンキュ-」「ありがとう」
コ-ヒ-に口をつけて、祐さんが話し始めた。
「ミキ、伊織と喧嘩したんだって」
「はい……でも、マコに話し聞いて貰って、俺も悪い所があったから」
「そうか。どっちが悪いとかじゃ無いが、ミキの優しい気持ちも解るが、伊織の気持ちも解ってやってくれ伊織、散々探し回って俺の所に来たぞ。伊織も冷静になって反省していた。ミキの性格を解ってたはずなのに、自分の気持ち押し付けたって」
俺は伊織さんが探してくれた事と反省してたって事は嬉しかったが、祐さんの話で気になった事があった。
「……そうですか。俺も反省してます。……伊織さん直ぐに帰ったんですか?」
「俺がマコに連絡して、ミキがマコんとこに居るの解って安心したらしい。1杯だけ飲んで帰ったぞ」
「………」
俺の様子が可笑しいとマコが気が付いて、励ましてくれた。
「どうしたの?ミキ。良かったじゃん。成宮さんも反省してたんなら、早く仲直り出来るよ」
「マコ……祐さんの所に行くのは解るけど…。何で、喧嘩してるのに直ぐ帰らないの?祐さんのお店で1人で飲んでいたら、声掛けられるでしょ?」
俺の言葉に祐さんが目を逸らしたのを見逃さ無かった今度は祐さんに詰め寄り
「祐さん?伊織さん、声掛けられて無かった?」
嘘はつくなと目を見詰め話す。
「……確かに、そう言う店だ。たが、1杯だけ飲んで帰って行った」
「祐さん! 俺は声を掛けられていたか?を聞いてるんです。飲んでも帰るのは、当たり前です」
俺の勢いに祐さんも正直に話し出した。
「確かに、2~3人に声を掛けられてたが、全部断っていたぞ。ミキが居るのに、そんな気にならないって」
「ミキ、成宮さんが浮気何かするわけ無いじゃん」
祐さんもマコも伊織さんをフォロ-するが
「……祐さんもマコも……喧嘩してるのに、そう言う店で飲んで行くなんて……声掛けられるって解るでしょ!」
「まあ、落ち着けって。伊織も行先解って、ホッとしたんだろう」
「浮気の気持ちがあるかどうかより、喧嘩中に……信じられない!」
俺はリビングを出て、客間と荷物置き場になってる部屋に逃げ込んだ。
俺がリビングを出て行ってから、祐さんとマコは顔を見合わせマズイって顔をしていたらしい。
「祐さん、マズいですよ。折角、落ち着いてたのに」
「まさか、伊織のフォロ-しようと思って、あんな所に噛み付くとは思わなった。伊織に連絡する」
俺達の事で、マコと祐さんが振り回される羽目になっていた。
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