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第228話

背後から小走りに、ミキが追いかけてくるのが足音で解ったが歩みを止めず、そのまま歩いてさっきコンビニの前での話しをニヤニヤ顔で考えていた。 俺がパン屋とコンビニで意図的にスイッチを押して、ミキの反応を密かに楽しんでいた。 流石に2回めはバレるかと思ったが、あまりにも可愛いかったから、つい押してしまった。 コンビニ出た時は、流石にバレたか?ヤバいと思ったが、何とかミキを説き伏せようと、その場凌ぎの出任せを言った。 素直なミキは俺の話しを信じて、更に疑った自分が悪いと誤ってきた。 誤ってきた時には、流石に悪い事をしたと思ったが、この先の事を考えて本当の事は話すのを止めた。 人の話しを疑いもせず直ぐに信じて……素直過ぎるのも考えもんだな。 良い所でもあるが、悪い奴にでも捕まったらと思うと気が気じゃない。 心配事がまた1つ増えたな。 自分の事をさて置いて、そんな事を考えていた。 「伊織さん、待って」 公園の目の前で、隣に並んだミキが声を掛けて来た。 「悪い、少し考え事してたからな。歩き難いのに待たないで悪かった」 くっくっくっくっ…… 言ってる意味が解って、頬を染めている。 「解ってるなら、ゆっくり歩いて下さいよ」 「悪かった.悪かった。ミキ、ここから公園に入るから、宣言するぞ」 「えっ、何を?」 忘れてるのか?自分の状況を理解していないようだ。 「スイッチ入れるからな! 取り敢えず、俺は優しいから弱からな」 「えぇ~、本当に入れるのぉ。もう、十分じゃないですか?」 「ロ-タ-入れただけでは、本来の使用目的じゃないだろ。動かしてのロ-タ-だ。ほら、スイッチ入れるぞ」 ポケットの中で、スイッチを弱に押す。 「あっ、やっ…動いてる…やん」 尻をモジモジしてるのが解るが、気づかない振りをして話す。 「少し園内を歩いて、ベンチに座って食べるか?行くぞ」 「や……あっ…はい」 寒い園内には人が殆ど居なかった。 たまに、犬の散歩してる人がチラホラいるのと園内を突っ切って行く人がいる位だ。 これなら手を繋いで歩いても大丈夫だろう。 「ミキ、歩き難そうだな。ほら、手を出せ」 素直に出した手を繋ぎ歩き出す。 「い、伊織さん。ここマンションの近くですよ」 俺の事を気遣い話してくれる優しいミキ。 「ああ。ま、寒いし人も余りいないから大丈夫だろ?心配ならフ-ド被っておけ」 フ-ドを被せて手を繋ぎ、余り広く無い園内をミキを気遣い散歩がてら歩く。 中ではブルブル……振動してるんだろうな。 ゆっくり歩くミキの歩調に合わせ、感じてきたのか?頬が赤らんでる顔を俯き、時折、尻をモジモジして歩く姿が可愛い。 公園の隅の目立たない所にベンチを見つけた。 「ミキ、あそこにベンチがある。もう少しだけ頑張れるか?」 自分でさせときながら気遣う様に話すが、スイッチは切らず弱のままだ。 「……ん…あ…はあ…い」 返事と一緒に、喘ぎ声も漏れている。 片手は、俺のポケットの中で手を繋いでいたが、そろそろ歩くのにも限界が来たのか?もう片方の手で俺の腕にしがみついて歩く。 「ほら、ゆっくり座れ」 「はぁ…ん…あっ…や」 腰を下ろした時、振動が歩いている時より響く様だ。 喘ぎも振動も気付かない振りして、缶コ-ヒ-のプルトップを開け手渡しする。 ミキの受け取る手が震えていた。 「ん…寒いか?」 「…ちが…あふぁ…やっ」 「腹が空いたな。パン食べよう」 ミキの好きなパンを手渡し、震える手で受け取り齧りつく。 俺もパンに齧りつき、健気に俺の願いを叶えようと頑張るミキが愛おしい。 そして、恥ずかしがる姿と漏れ出すフェロモン、ああ、なんて可愛いんだ。 「い、伊織さん?も…もう、食べました?」 早く部屋に帰りたいらしいが、まだ時間はある。 「何だ、もう食べたのか?余程、腹が空いてたんだな」 惚けて話す。 「あぁ…味なんか…あっ…だめ…ん~ん」 「急かすな。来たばっかりだ」 「…だ…め……あた…る…あぁ」 気付かないのか?自分で腰を緩く揺らしてるのに、自分でいい所に無意識で当てるようにしてる事に。 弱で感じてはいるが、長く続いてイマイチ決定打に欠けるのか?逝くに逝けず、眉を寄せ苦悩の顔を見せる そんな顔も色っぽい。 「どうした?弱だと物足りないか?それじゃ」 と言い、スイッチを中に入れる。 「あぁ…だめ…やぁ…あん…震えて…る…はぁ~ん」 だめと言ってるが、気持ち良さそうだ。 その証拠に、ミキの腰の揺れが前より大きい。 言葉と態度が裏腹だ。

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