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第272話
仕事始めの1日も終わり、マンションに着き部屋に入ると昨日までミキが居た事が嘘の様に、部屋の中が寒々としてる様な気がした。
鞄を無造作に置きソファに上着を掛け、ドサッと座る
「はあ~、疲れた。こう言う時、ミキが居ると癒されるんだが……」
時間を見ると9時を回っていた。
今日は、ミキも疲れてるだろう。
声が聞きたかったが、おやすみLINEで我慢する事にした。
*♪今、帰った。ミキ、何してる?*♪
直ぐに返信が来た、待ってたのかと思うと嬉しくなる
*♪お疲れ様です。今、お風呂出てゆっくりしてました*♪
*♪休み明けで疲れただろ?早く寝ろよ*♪
*♪伊織さんこそ*♪
*♪昨日まで、ミキが隣で寝てたから、今日から1人寝は寂しい*♪
*♪寂しかったら、いつでも呼んで下さいね。直ぐ飛んで行きますよ*♪
ミキなら今からでも来そうで、それも心配になり
*♪今度、会った時に、ミキに充電させて貰う*♪
*♪その時は、たくさん甘えて下さいね。今日はエンジェルで我慢して下さい。俺もスティッチ抱いて寝ます(笑)*♪
エンジェル?ああ、DLの縫いぐるみな。
寝室のサイドボ-ドの上にあったなと思い出し
*♪解った。俺もエンジェルをミキだと思って抱いて寝る(笑)*♪
*♪ (笑.笑) 伊織さんがエンジェル抱いて寝るの想像すると可笑しい(笑)*♪
*♪だな。本物を抱いて寝たいが、次の楽しみにする。明日も仕事だ、早く寝ろよ*♪
*♪はい。おやすみなさい*♪
*♪おやすみ*♪
LINEの既読を確認して、今の遣り取りをもう1度見直した。
ミキとの何でも無い遣り取りだが、少し癒された。
本当は声が聞きたかったが、電話が切れなくなると止めた。
会社で会ったばかりなのに、直ぐに会いたくなる。
ああ、早く明日にならないかな、ミキに会える。
考えても仕方ない、俺も風呂入って寝るかと寝室に向かい、クロ-ゼットを開けス-ツを掛け浴室に向かう時サイドボ-ドの上に、すっかり忘れていたエンジェルがちょこんと座ってるのを見つけ、手に取り声を掛けた
「今日はミキの代わりだ。宜しくな」
エンジェルにキスし浴室に向かう。
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