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第307話

良い匂いで目が覚めて、ボ-としてる頭で、確か、隣でミキが俺を抱え込んで寝てたはず。 ムクッと上体を起こしミキを探す。 キッチンから「起きました?結構、熟睡してましたよお腹空きません?今、シチュ-温めてますから」 ああ~、良い匂いだと思ってたが、ミキが前の日に作ってくれたシチュ-か。 起き上がりキッチンに顔を出す。 「何か、手伝うか?」 「ん~、シチュ-温めて。サラダ作ったし~、これで良ければ終わりです」 「充分だ。ミキのシチュ-は、旨いからな」 「テ-ブルに箸とスプーンだけ、お願いしても良いですか?」 「ん、解った」 言われた通りに箸とスプーンを用意してると直ぐにシチュ-とご飯.サラダが運ばれテ-ブルに置かれた。 「遅い夕飯になっちゃったけど、頂きましょう」 「悪い。少しのつもりが…がっつり寝てしまった」 「それだけ、疲れてた証拠ですよ」 「そうかな?それより腹減った~。いただきます」 カレ-もそうだが、次の日のシチュ-ってのも深みが増して旨い。 「ん~、旨い」 「飽きませんか?」 「いや、全然」 パクパクと口に入れ、少しずつ腹が満たされてくる。 「俺、寝過ぎたか?ミキはいつ起きた?」 「俺も一緒に寝てました。伊織さんが起きる15分位前に起きましたよ。伊織さん、起きたらお腹空いてるかな?って思って。ま、シチュ-温めるだけですけどね」 「何だか、至り尽せりだな。痒い所まで手が届く良い奥さんだ」 「何ですか~、それ?」 クスクスクス…… 「良い奥さん貰って、俺は幸せ者だって事」 クスクスクスクス…… 「それを言うなら、こんな素敵な旦那様を持った俺の方が幸せ者ですよ」 クスクスクス…… 他人が聞いたらバカップル丸出しと思うだろうが、幸い今は2人っきりだ。 バカップル丸出しでも構うもんか、ミキの可愛い笑い顔にデレデレの俺だ。 そんなバカップル丸出しの遅い夕飯も済み、ラグでいつもの体勢で和んでいると 「伊織さん、マコ達にいつ言います?トリプルデ-トと女装の件」 「そうだなぁ~。沙織も急なんだよな。来週の話だろ?今日は祐一も仕事だしな。明日なら休みだろうし昼過ぎなら起きてるだろうから、その位の時間に電話するか?」 「……マコ、嫌がるかな?女装」 「ん、まあ。そこは祐一に任せるしか無いな。クリスマスの時のミキの写真見て、祐一もマコに女装させてみるかなって冗談でLINEきた位だから、本当は、真琴君の女装姿を見てみたいんだろ」 「えっ、伊織さん、いつ見せたんですか?そんな写真」 「俺じゃ無いって、真琴君だ。沙織の所で写メ撮られただろう?それを祐一に見せたんじゃ無いのか?」 「あっ、そう言えば……疑ってごめんなさい」 「解れば良い。真琴君の件だが、真琴君も皆んなで出掛けたいだろうからな。女装は渋るとは思うが、祐一の説得とミキからも頼めば嫌って言えないんじゃないか?大好きなミキの為にな」 「そうかな?頼めばしてくれるかな~?沙織さんにやるって言ったから1人じゃ嫌だし~。でも、マコ巻き込んで良いのかな~?」 「どちらにしろ、最終的に決めるのは真琴君自身だ。嫌なら誰に言われてもやらないだろうし」 「そうですよね。マコ、はっきり嫌な物は嫌って言うし」 「そこは、ミキも見習えよ」 「……はい。反省してます」 「優しいのもミキの良い所だがな」 頭をぽんぽんし慰める。 「取り敢えず明日には、祐一に連絡しないと日にちが無い」 「そうですね。でも、女装は恥ずかしいですけど……トリプルデ-トは楽しみかも」 「そうか~。俺はミキと2人っきりが1番良い」 顎を持ちキスを仕掛けた。 唇を離し「ミキ、風呂入るか?」「はい」頬を染め恥ずかしそうに返事をしたのを確認して、そのまま横抱きで浴室まで運ぶ。 服を脱がせて自分の服も脱ぎ、浴室に手を繋ぎ入りシャワ-で軽く浴びて、ミキの体と髪を隅々まで洗い「良し、風呂に入って温まってろ。俺も終わったら入るから」と、自分の髪や体を適当に洗う。 その間もミキの視線を感じ、半勃ちの俺のモノは、素直にピクッピクッと反応してるのが解り、俺自体は素直じゃないどちらかと言うと捻くれ者だが、こっちは素直なんだなって変な感心をして薄ら笑いした。 「ミキ、余り見るな」 「ご、ごめんなさい。そんなつもりじゃなく、いつ見ても男らしい体だなって……」 ミキの背後から湯船に入り、抱きしめて肩に顎を乗せ 「ん、男らしいのは、体だけか?」 「いいえ、違います。性格も男らしくカッコいいです」 言ってて照れて、耳まで赤くなってる耳元で囁く。 「それもあるが、こっちも男らしいだろ?」 ミキの視線で勃ち上がり始めた俺のモノを、ミキの腰にクイッ.クイッと擦り付ける。 「……はい。……男らしい…です」 背後からでは解らないが、顔が赤くなってるだろうなと想像がつき、もう少し揶揄うか。 「そうだな、俺より1番ミキの体が知ってるしな。大きさ.硬さ.形.なが○△□…」 最後まで言わせず、振り向きバシャっと湯を掛けられた。 「伊織さん、もう解ったから言わないで~。聞いてて恥ずかしいです」 自分の頬に手を当て顔を隠すミキが可愛い。 「まだまだこれからだったのにな。俺のデカブツがミキの中に入って、また、一回り○△□…」 バシャッ。 「ミキ、1度ならずも2度もやりやがって~」 「だって~、伊織さんが変な事言うから」 「変な事じゃ無いだろ?全部、事実だ」 「……エロ全開」 「はっ、エロ全開で結構。これから嫌って程、俺が言った事を解らせてやる。昼寝もしたし体力も回復してるしな」 くっくっくっくっ…… 「い、伊織さん。そんなに有り余ってる体力は、他にも使いましょうね」 可愛い言い草に 「いや、俺の全てはミキの為に使う。良し、温まったな。風呂出るか?」 「………」 拍子抜けした顔をして、俺を見てるのが気になり 「どうした?そんな顔して」 「……だって~。いつもは、この流れだと1回はお風呂場でスルから……伊織さんこそ、どうしたのかと思って」 俺って、いつもそうなのか? 自分では自覚無かったが、ミキを目の前にしてヤラ無い筈もないしと心当たりは大いにあった。 「いや、今日はベットでゆっくりとスルつもりだっただけだ。寝かせるつもりも無いが、ミキがここでもシタいなら俺は大歓迎だ」 「……ベットでお願いします。できれば程々でお願いします」 「ま、ミキ次第だ。ほら、上がるぞ」 ミキと一緒に湯船から出て、脱衣所で体を拭き俺も適当に拭き「どうせ、裸になるんだ。このまま行くぞ」 バスタオルでミキを包み俺は腰にタオルを巻いて、ドライヤ-を手にリビングに連れて行く。

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