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第381話
ザァ-ザァ-ザァ-……
ミキを起こさない様に、そぉっとベットを抜け出しシャワ-を浴び頭と体を洗うと、太腿の内側に鬱血の跡があった。
「ん、あの時か」
鬱血の跡を指先でなぞり笑みが漏れる。
「無自覚に可愛い事をする。自分が付けた事に気が付いて無いんだろうな」
あの時は夢中だったんだろうからな。
いつもは「俺の者と言う印です」何て言って、胸の辺りに1つか2つキスマ-クを付けるが、この内腿に付いたキスマ-クが新鮮だった。
「これも別の意味で嬉しいな」
笑みが自然に溢れ、また体を洗いだした。
浴室を出て髪を拭きながらソファに座りテレビをつけてボ-とし、体をあっちこっち動かすとミキのマッサージのお陰か?激しいセックスのお陰か?筋肉痛は、だいぶ楽になっていた。
よし、今のうちに明日の用意して起きてくるのを待つか。
書斎に行き、明日仕事に必要な書類などを鞄に詰め込み、寝室に行きクロ-ゼットを開き、明日のス-ツを思案してるとフッと考えた。
そう言えば、ミキの部屋に俺の服とか置いて無かったな?
俺の部屋に泊まりに来るのが圧倒的に多いからな。
ミキの部屋に泊まる事は、数える程しか無いから当たり前だが……どうせなら今日、部屋着用としてスウェットとハ-フパンツ、上はパ-カ-.Tシャツ位は置いておくか?とゴソゴソ…下着も新品を3枚.靴下も必要かと用意していると、ゴソゴソする気配でミキが起きたようだ。
「ん…伊織さん?何してるの?」
「悪い、起こしたか?明日の用意してたんだが、車だしミキの部屋に下着やら部屋着を数枚持って置いておこうと思ってな。ダメか?」
ブンブンと顔を横に振り、ふわりと微笑み
「嬉しいです。俺の部屋に、伊織さんの服や物があるのって」
本当に嬉しそうに話す。
「そうか、良かった。ま、寝る時は俺はパンツだけだし、今まで必要性感じ無かったが」
「あっ、でも、筋肉痛酷いなら、俺のベット狭いから……大丈夫ですか?」
「ああ、ミキのマッサージのお陰で楽になった。ついでにアッチもすっきりしたし体が軽くなった」
くっくっくっくっ……
枕が飛んできて、咄嗟に避けた。
「もう、伊織さんのエッチィ~」
布団の中に潜り込む。
布団の上からミキの体全体を抱きしめ、聞こえる様に囁く。
「冗談が過ぎた。だが、ミキの部屋のベットで2人くっついて寝るのも良い」
布団から目だけだし「……俺も」と言うミキが可愛い過ぎて、また布団ごとギュっ抱きしめた。
「い、伊織さん。おも、重いよ~」
「悪い。可愛過ぎて。一応、体は拭いて中も掻き出しておいたが、そろそろ起きてシャワー浴びた方が良い。その間に用意しておく。俺は浴びたからな」
自分が寝てる間に体も綺麗にして貰い中までも……恥ずかしい。
「……ありがと」
「本当なら一緒にシャワーも浴びたい所だが……流石に3回めは……明日仕事だからな。俺の優しさだ」
「……お風呂頂きます」
服を掻き集め、それで体を隠す様に早速さと寝室を出て浴室に逃げ込む。
「慌てて、可愛いな」
くっくっくっくっ……
明日の支度も済み、ソファに居るとドライヤーを持って俺の前に陣取る。
学習してるな。
ドライヤーを受け取り乾かしていく。
この時間も俺にとっては、楽しいひと時だ。
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