383 / 858
第384話
「よし、終わった」
パソコンの電源を切り、2日間の業務も終わり明日から3日間またミキと過ごせると思うと顔が緩む。
ミキ達もGW中の2日間の業務は、電話対応と雑務と近場を回る事で終わったようだ。
それは俺も同じだったが、他に売上状況や書類等があり残業となった。
時間を確認すると「9時か」ミキ達は7時頃に退社してる。
もう夕飯も済んでゆっくりしてるだろうな。
スマホを手に取りラインする事にした。
♪*お疲れ。今、仕事終わって帰る所だ。帰ってるか?♪*
直ぐに返信が来た。
ピロ~ン♪
♪*遅くまでお疲れ様です。帰りに田口さんと佐藤さんと夕飯食べて帰って来ました♪*
♪*そうか。何食べたんだ?風呂は?♪*
♪*ファミレスですよ。お風呂出た所です♪*
♪*じゃあ、今から迎えに行くから用意しておけ♪*
♪*今からですか?俺は良いですけど…伊織さん疲れてませんか?♪*
♪*ミキと居る方が良い。癒されるからな、疲れも吹っ飛ぶ♪*
♪*それなら、待ってます♪*
♪*じゃあ、後で♪*
♪*はい♪*
こうして約束を取り付け軽い足取りで会社を出た。
「伊織さん、夕飯は?」
会社を出て、直ぐにミキを迎えに行ったから夕飯は食べて無かった。
「仕事終わって、直ぐに迎え行ったからな。食べてない。そう言われると腹が減ってきた」
「そうだと思いました。俺は田口さん達と食べちゃったから。うどんとチャ-ハンで良いですか?それなら直ぐに作れますよ」
「それで充分だ。頼む。腹減った~」
ふふふ……
「直ぐに作りますから、着替えて来て下さい」
「じゃあ、悪いが頼む。着替えてくる」
ミキはエプロンを着け、キッチンに入っていく。
やはり今日部屋に連れて来て正解だったな。
ミキが居るだけで、部屋が明るく優しい雰囲気に包まれたような感じがして癒される。
そう思いながら俺は着替える為に寝室へ向かった。
「はい、お待たせしました」
ダイニングテ-ブルで座って待ってると、うどんと半チャ-ハンが湯気を立て置かれた。
「う~腹減った。旨そう。いただきます」
「はい、召し上がれ。熱いから気をつけて」
「おいおい、子供じゃないんだから」
ふふふ……
可愛い笑顔で、俺が食べるのを待ってる。
ズ-ズ-ズルズル……ゴクンッ…
「旨い。出汁効いて旨い」
「インスタントですよぉ~。お腹空いてる時は、何でも美味しく感じるんですよ」
「いや、ミキが作るから旨いんだな」
ふふふ…
「そう言って貰えると嬉しいです」
笑う顔でまた癒される。
「はあ~、旨かった。腹も満たされた~」
「本当に足りました?」
「ああ、充分だ」
♪〜……風呂が沸いた音が聞こえ
「お風呂沸いたようです。片付けて置きますから、ゆっくり入って来て下さい」
「じゃあ、頼む。風呂入ってくるが、話しがあるから寝ないで待っててくれ」
「えっ、話?何ですか?」
「後で話す」
不安そうな顔をするミキの頭をポンポンし
「そんな顔するな。たぶん、喜んでくれると思うがゆっくり話たいからな。先に風呂入ってくる」
「…はい、待ってます」
少し強張った顔が、俺の言葉で安心したのか緩んだのを確認して浴室に向かった。
ともだちにシェアしよう!