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第423話

今週末にはアンディからの連絡がくる筈だが、日に日に波瑠がイライラして機嫌が悪くなったり落ち込んでいたりと、ハラハラとしながらアンディからの連絡を待って居るのが解るが、こればっかりは、俺にはどうにもならない。 そんな波瑠の様子に、マンションに帰るのも苦痛になりつつあった。 「今日も連絡無かった。もう僕の事なんてどうでも良いんだ。……僕には、伊織が居るから良い。伊織だけは見捨てないでしょう?」 口癖の様に毎日話す波瑠が不憫になる。 その度に励まし慰めるが、俺も波瑠のそんな姿を見るのも辛いし、俺自身がミキとゆっくり話せない.触れられない事に限界を感じていた。 毎日のおやすみラインをするが、それだけで満足出来ない。 ミキの方は ♪*出掛けてました♪* ♪*ご飯食べに行ってました♪*と、ラインを見ると楽しくやってるみたいだ。 たぶん、真琴君や沙織と買い物や飯に行ってるんだろう。 最初の頃は、この1年間ミキの休日を殆ど独占していた事もあり、真琴君達と羽を伸ばすのも良いだろうと思っていたが、そろそろ限界だな。 明日は金曜日だ。 波瑠の状態も気になるが、1日位良いだろう。 自分の気持ちを優先する事に決めた。 早速、波瑠が風呂に入ってる時にラインをし約束する事にした。 ピロ~ン♪♪ あっ、伊織さんかな? ♪*明日、仕事帰りに飯行かないか?♪* わぁ~、嬉しい♪と喜ぶが、直ぐにあの人の顔が頭に浮かび、あの人は良いのかな?でも……伊織さんと会いたい。 ♪*嬉しいです。どこに行きます?♪* ♪*久しぶりだし。ホテルのレストランで食事しよう♪* ♪*はい♪* ♪*じゃあ、明日7時にoooホテルのロビーで、待ち合わせで良いか?レストランは予約しておく♪* ♪*はい。午後から外出しますから、そのまま直で行きます♪* ♪*解った。じゃあ明日な。おやすみ♪* ♪*おやすみなさい♪* スマホのラインを読み直して、夕飯だけでも久し振りにゆっくり伊織さんと会える.話せる。 嬉しくって、スマホを胸に抱きしめた。 あの人が来てから、会社以外で伊織さんと会うのは本当に久し振りだ。 あ~、嬉しいけど緊張しちゃうかも。 マコと沙織さんとご飯行ったり大将の所に行ったりしてたけど…いつも誘うのも変かと詮索されるのも何だか…自分でも良く解らない事で、説明できず誘い辛いと思ってた時に拓海君と出会ったんだ。 そんな拓海君から「相談したい事があるから、ご飯でもどうですか?」と誘われて、水曜日に仕事帰り待ち合わせてファミレスでご飯を食べた。 俺が1人で居たく無いと思うタイミングで誘ってくれる。 '相談したい’と頼ってくれる事も凄く嬉しかった、相談内容にちょっとびっくりしたけど…いつも拓海君にはお世話になってるし俺が協力出来る事なら協力したい 拓海君は、友達みたいな.懐いてきて弟みたいで可愛い 伊織さんと会えない間、拓海君がご飯食べてるか?気にして電話くれたり会う機会が多かった。 そう考えると拓海君に随分救われていたんだ。 ありがとう、拓海君。 拓海君のお陰でグチグチと考え込まずに済んだ、不安で押しつぶされそうになったけど、伊織さんを信じて待ってて良かった。 明日は、余計な事を考えず忘れよう。 伊織さんと楽しく過ごす事だけに努めよう。 明日が楽しみ~♪ 早く2人っきりで会いたい。

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