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第434話
「美樹さん、部屋に着きましたよ」
「ん~、ベットに行くぅ~♪」
酔っ払った美樹さんを抱え、何とか美樹さんの部屋に辿り着いた、俺から離れヨタヨタ…フラフラ…危ない足取りで、どうやら寝室に向かうようだ。
「お邪魔しま~す」
リビングの電気を付け明るい部屋を見回す。
「綺麗にしてる」
整理整頓され、あっちこっちに小物が置かれ居心地が良さそうな部屋と仄かに良い匂いがする。
「水、持って行かなきゃ」
飲み過ぎの美樹さんに水を持って行こうと、勝手に冷蔵庫を開けると、水のペットボトルが運良くあった。
「これで良いか」
少しドキドキし寝室に向かった。
俺も結構飲んだが、まだ意識がはっきりしてるが、美樹さんは何だか無理して飲んだ感じだった。
たぶん嫌な事を忘れたいと飲んだと思うが飲み過ぎだ
「美樹さん?」
レ-スカ-テンを引いた窓から薄明かりとリビングからの光で、何とか部屋の中が解る。
目も慣れ始めると、美樹さんはベットに横たわっていた。
このまま寝かせるかな?とも思ったが、一応水だけ飲ませようと声を掛け肩を揺すった。
「美樹さん?美樹さん、水だけ飲んで」
「ん~、やだ~」
俺の首に手を回し甘えてくる。
「やだじゃ無いって。ほら」
上半身だけ起こし飲ませ易い体勢を取り、ベットに座りペットボトルのキャップを開け手渡しすると、美樹さんは思わぬ行動に出た。
「やだっ。飲ませてぇ~」
可愛い我儘と甘えと、酔って色っぽくなってる美樹さんの近さにドキドキ…する。
ぺットボトルを口元に持っていき、少しずつ口に流すとゴクゴク…と飲んでいく。
可愛い~な。
「もっと飲む?」
俺の頬に手を置きチュッと軽い不意打ちのキスをされた。
「えっ」
目を見開いて驚き、すっげぇ~ドキドキが止まらない。
「ん~、いつもみたいに口移しでぇ~飲ませてくれないの~?」
上目遣いで話され、その姿が超絶可愛い過ぎて、彼氏と間違えてると解ってもそのままにした。
「良いの?」
「うん、お願い~」
水を口に含み美樹さんの顎を上げ、上から口移しに水を流し込む。
コクッと音がした、その音が俺が流した込んだ水を飲んだと言う証だった。
男と初めてキスした。
この人なら躊躇無く自然に出来た、このシチュエ-ションにドキドキ……と心臓が煩い。
「もっと欲しい?」
もう1度キスがしたかった。
「うん」
同じ様にキスをし水を流し込み唇を離そうとすると、俺の頬に手を当て美樹さんから唇を押し付けきた。
黙って美樹さんのキスを受け入れてると、舌を入れられ絡ませる濃厚なキスを仕掛けてきた。
クチュクチュ…ジュルジュル…チュッチュ…
水を飲んで冷たい舌が気持ち良い~。
堪らず、美樹さんのキスに応える様に、俺からも舌を絡めて咥内を舐め回した。
「ん…んん…ふぁ」
時折離れる唇の合間に、微かな喘ぎ混じりの声が漏れ興奮が増す。
クチュクチュ…レロレロ…クチュクチュ…
何度も角度を変え貪るようなキスをし唇を離す。
俺の肩口に顔を埋め息を整える体を抱きしめた。
「はぁはぁはぁ…今日は一緒に居てくれるの?」
「ああ」
「嬉しい♪ 伊織さん」
酔って勘違いしてる美樹さんだと解ってるが……。
そのままベットに押し倒した。
「伊織さん.伊織さん……伊織さん」
切なく呼ぶ声に ‘ここに居る’ と、安心させる様に黙って顔中にキスをした。
また唇を重ね濃厚なキスをし、首筋に顔を埋め舌を伝う。
大丈夫、俺のモノも反応してるし、男同士の行為も解ってる……大丈夫だ。
肩から胸に手を這わせ服の上から弄る。
たまたま当たった乳首に美樹さんが反応した。
「ぁあ…んん」
乳首感じるのか?
試しにもう1度確める様に乳首をクリクリ…捏ね回した。
「んぁ…だめ…ぁあん…」
やはり乳首が性感帯らしい、服の上からしつこく乳首を責めていると
「やん…も…直接…んん…触って…お願い」
女と同じかそれ以上に可愛い喘ぎ声とお強請りされ、俺もこのシチュエ-ションにハマりつつあった。
乳首だけでこんなに可愛いんだ、その先も進んだらどんな風になるのか?
美樹さんの可愛い喘ぎと色っぽく誘う顔とで、俺のモノも熱を持ち硬さを増していく。
この人との距離が近くなるとドキドキしていたのも本当だった、でも今までは外見の美しさと内面の可愛さに俺の理想だと、男と解って一緒に居るだけで満足していた部分があった。
唇の柔らかさに男も女も無いと知り、熱烈なキスと普段とは違う色っぽさを醸し出し、俺のモノが興奮しているのにも正直自分でも驚いていた。
頭では男だと解ってるが体は正直だ。
俺はこの人に欲情している。
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