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第475話

その週は約束通り、ミキは俺の部屋から会社に行き、俺が帰って来るまでに夕飯を作り、一緒に寝る生活を過ごした。 朝の良い匂いがする食卓.明かりのある部屋.待っていてくれる人と、俺は幸せでいっぱいだった。 毎日一緒にベットに寝て、朝を一緒に迎える事の幸せ 毎日1回は加減しながらもセックスをしていたが、流石に木曜日には「今日はしません」と、怒られてしまったが、ベットで抱きしめて寝るだけでも、ミキが側にいるだけで俺は幸せだ。 プライベートが充実すると、仕事にも張り合いができ順調に進む。 俺が提案していた課としての第2弾となるプロジェクトを開始する為に密かに根回しをし、部長の承認も得た 後は、G&Kにアポを取る為に受話器を持つ。 俺の交渉次第でプロジェクトが進行できるかどうかの瀬戸際だ。 気合いを入れて電話を掛けた。 その日の午後にアポが取れ、担当者に俺が思い描いている構想を話す。 @「解りました。ナリミヤさんの事はCEOの方からも聞いてます。1度、CEOに話してみます。また、後ほどご連絡させて下さい」 返答は予想の範囲内で焦る事も無いと判断し @「宜しく頼みます」 電話を切った。 後は連絡待ちだ、その間に出来る事をしておこうと、プロジェクトに向けての資料作りを始めた。 金曜日の夜にはミキからも許しを得て、明日は休日だと平日に手加減していた分、回数と激しさを増したのはご愛嬌だ。 少しだけミキには怒られたが、それも俺にとってはイチャイチャしてる様にしか思えなかった。 また、週末を2人で過ごせている幸せを実感していた。 祐一達にお礼がてら、おやじの店で夕飯を奢ると言う事で、先に店に着いていた。 祐一達が来るまで、カウンターでおやじと話をして待つ。 おやじはミキを本当の孫の様に接していた。 それをミキも嬉しそうにし、ミキの方も俺をそっちのけでおやじとニコニコ楽しそうに話してる。 幾ら、おやじでも妬ける。 自分の心の狭さに呆れるが、ミキに関してはどうにもならない。 ガラガラガラ…… 「ごめ~ん。遅くなって」 「マコ~」 真琴君が現れ、嬉しそうに側に行き抱き着く。 「悪ぃ~」 後ろから祐一も顔を出し、俺の側に寄って来た。 まだ、入口で居るミキ達を眺め、たかが真琴君が来ただけで何で抱き着くかなぁ~、不満そうにしてたのが解ったらしく呆れた声で祐一が話す。 「そんな顔するな。いつもの事だろ?」 「まあな。だが…やはり抱き着くのは、俺だけにして欲しいもんだ」 「ったく。心が狭い奴」 「煩ぇ~な」 そこに抱擁が済んだらしい、ミキと真琴君が来て 「また、言い合いしてるんですか?本当に仲良しですね~♪」 ミキのとんちんかんな言葉に、俺と祐一はもう慣れたもんだ。 「「…………」」 無言で抗議した。 「大将、また美味しい料理お願いします。今日はミキ達の奢りだから~。たくさん出してね~♪」 これまた真琴君を孫の様に接するおやじは可愛くって仕方無いって顔をして頷く。 ったく、おやじもデレデレだな。 揃った所でテ-ブル席に移り生ビールで一先ず乾杯した 「「「「乾杯」」」」 「ん~、旨い」 「だな。気兼ね無く人の店で飲めるって、余り無いから、凄え~旨い」 「ねぇ.ねぇ。結局元サヤ?」 「おいおい真琴君。元サヤって、別れて無いから」 「マコ。言葉を選べって~。伊織、別れるって言葉とか元って言葉に敏感だからな~」 ニタニタと楽しそうに話す祐一が憎らしい~。 「だから、別れて無いっつ-の! 俺がミキを離す訳ねぇ~だろうが」 「ミキに別れを告げられて、ピ-ピ-泣いてたんじゃねぇ~の」 「え~、成宮さんが泣く所見たかった~」 「普段は横暴で俺様の男が、ミキと離れるってだけで泣いちゃうんだよね~。純だねぇ~」 この時とばかりに、俺を揶揄う祐一にムカつく。 「はあ?泣いてないし~、そんな事より誰が横暴で俺様なんだよ!」 「い.お.りだろ?違うか、強引で自信家か?」 「ま、それは否定出来ない。自信がなきゃミキの恋人で居られる訳ねぇ~だろうが。こんな綺麗で可愛い~奴を独り占め出来るだけの自信がなきゃな」 「「…………」」 祐一と真琴君は言葉も出ず呆れて、黙って成り行きを見ていたミキは頬を染め口を開いた。 「……伊織さん。恥ずかしい~から、止めて下さい~」 「はっ。何が恥ずかしいんだ?俺は本当の事を言ったまでだ!」 「もう、良いから!」 そこにおやじがタイミング良く、料理を2~3品運んで来た。 「「うわぁ~、美味しそう♪」」 「旨そう」 「流石っすね」 胡瓜のピリ辛.刺し身.モツ煮。 「取り敢えず、それ食べていてくれ」 「「いただきま~す」」 ミキと真琴君が早速箸をつけた。 久し振りに4人で集まり、これから楽しいひと時が始まる。

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