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第512話

車まで、買って来たソフトクリ-ムをぺろぺろ舐めながら、隣を歩くミキの舌の動きにドキッとさせられる。 本人は普通に舐めてるんだろうが、俺的にはそんな事でもエロく感じる。 俺は買って来た荷物を後部座席に置き、運転席に向き直るとミキがアタフタしていた。 「い、伊織さ~ん。助けて~」 ソフトクリ-ムが暑さで溶け始め、舐めても追いつかないようだ。 持ってる指まで垂れてきていた。 ミキの手を掴み、俺もアイスクリ-ムを舐め始めた。 「甘いと思ったがそうでも無いな。ミルクは濃厚だが、さっぱりとした甘さで程良い」 ミキの指にも垂れたアイスをぺろぺろ舐めていたが、俺の舐めるのをただ黙って見ていたミキの視線を感じて、わざとねっとりと意味深に舐めてみた。 「い、伊織さん! エロ過ぎ~」 恥ずかしがって、サッと手を引き自分で残りをぺろぺろ舐めコ-ンも齧り全て食べてしまった。 「う~ん、美味しかった~♪」 「そうか、良かったな」 垂れた指を舐めようとしてるミキのアイスを持っていた手を取り、人差し指と中指の2本を纏めて、俺が口にし咥内で舌を絡めて舐めた。 「伊織さん!」 指を口から離し、直ぐにミキを引き寄せ軽く唇を合わせ舐める。 チュッ、ぺろっ。 直ぐに、ミキは離れ辺りをキョロキョロ見回す。 焦って可愛い~な。 「大丈夫だ。誰も見てない。ま、見てたとしても2度と会う事も無い」 「そ、そうですけど…見られてたら恥ずかしいです」 「余りにも可愛いかったからな」 頭をポンポンし「さて、出発するか」車を走らせた。 まだまだ目的地まで時間がある。 「海老名SAはデカイし人も居たなぁ~」 「やっぱりテレビにも取り上げられてたり、名物も沢山有りますからね。俺も1度はメロンパン食べてみたかったから~。今日、願いが叶いました」 「小さな願い事だなぁ~。早く言えば連れて来たのに」 「わざわざメロンパンの為に?そう言うんじゃ無く、こんな風に旅行で立ち寄って買うのが良い~んですよ~」 「そんなもんかねぇ~」 「そう言うのが楽しいんです。伊織さんって、全然解って無いんだから。ねぇ、ドナちゃん」 「何だ?ドナちゃんって」 「ドナルドだからドナちゃんで、デイジィだからデイちゃんです」 安直だが、名前を付けたのか? こう言うセンスはイマイチ? ま、可愛い~から許すとするか。 くっくっくっ…… 「良かったな、名前を付けて貰って。あと、次のサ-ビスエリアはどこか良い所あるか?」 「調べて見ます。先の方が良いですよね?」 「そうだな。ある程度走らせないと混み出しても困るからな」 「解りました」 スマホを片手に検索し始めた。 「ん~……あっ、ここ良いかも~♪ 足柄SAで、ここから1時間弱ですけど。足湯がありますよ。運転で疲れてるし良く無いですか?」 「へえ~、最近のサ-ビスエリアは本当に色々あるんだなぁ~。昔からじゃあ考えられないな。時間も丁度良いし、そこで休憩がてら行くか」 「はい。えっと、ラウンジの方は飲み物と足湯だけ利用すると10分100円掛かりますよ。カフェなら、軽食などして時間関係無く足湯出来るみたいですけど…」 「俺はどっちでも良いが、気になる事あるのか?その位の金なら大した事無い」 金の心配か?100円や200円どうって事無いと思うが……そこまで倹約家だったか?もしそうなら倹約家を通り越しケチ臭いと思うが……そうだったか? 「お金の事じゃないですよ。カフェはゆっくり出来るけど、自分達の足元1種類だけじゃ無いですか?ラウンジは10分100円だけど、何種類も色々入れられるからどっちが良いかなって」 「まあ、ゆっくり出来るのは良いが、軽い食事したら金額も一緒位だろ?それに折角だし、色々試すのも楽しいんじゃ無いか?」 ゆっくり足湯をするのは、俺の為だろうな。 運転してる俺に気を使ってるんだろうけど、色々な種類を楽しみたいと顔に書いてある。 「そうですよね♪ じゃあ、ラウンジに行きましょう。俺、このドクタ-フィッシュを1度やって見たかったんですよね~♪ 他にも柚子.生姜や乳白色のコラ-ゲン入、グレ-プフル-ツとかユ-カリのアロマとか何種類か日替りであるみたいです。楽しみ♪」 「決まりだな」 ニコニコ楽しそうに話す、こんな風に、次の予定を決めるのも旅行の醍醐味だな。 前に、ミキがサ-ビスエリア巡りも楽しそうだから行って見たかったと言われ、それから遠出する度にSAを見て回るようになったが、俺も楽しさが解ってきたな。 俺もだいぶミキに感化されてきたか。 ま、それも良い。

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