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第520話

部屋に入りキョロキョロ辺りを見回すが、どこにも姿が無い。 もしや、部屋を出て行ったのか? あのミキの格好で…と思ったら焦った。 トイレ.内風呂.クロ-ゼットと近くを見て周り、最後に寝室の扉を開いた。 2つあるベットの1つが、こんもりと盛り上がっていた ベットの側に行き、顔も出さず布団の中で丸まって居た。 ふて寝か? 「ミキ」 声を掛けるとピクッと動く。 俺の声が聞こえては、いるんだな。 よ~し。 俺はドサッと覆い被さり、ミキを布団ごと抱きしめた 「お~い、ミキ」 「…………」 黙りか~。 最近のミキは俺が問い掛けると、素直に自分の感情を表わす様になって良い傾向だと思っていたが……まだ、何かあると言わずに溜め込んでしまう。 早々、直ぐには変わらないか~。 それでも、以前は俺に気を使い嫌われたく無いと何も言えずに自分の中に溜め込んで表面上は無理していたが、今ではこうやって感情を少しでも見せる様になったのは、まだ良い方かも知れないな。 「お~い.ミキ~。ミキちゃ~ん」 またピクッと動いたのが解った。 「ミキちゃ~ん、怒ったのか~?拗ねてるのか~?昔の事だろう。もう10年も前の学生の時の事だし……悪かった。デリカシーが無かった、許してくれ」 俺が反省の言葉を発すると、布団の中から目だけ出してきた。 やっと半分か~と思ったが、何とも可愛らしい仕草に、またギュッと抱きしめた。 「やっと少し顔が見れた。悪かった、昔の事だからって調子に乗って話した。デリカシーが無さ過ぎた。反省してる」 「………俺も…昔の事だって…解ってるけど…伊織さんがその…やっぱり…誰かとっと思うと…ごめんなさい。俺、最近、自分の気持ちがセ-ブ出来ない。嫉妬深くって嫌になる」 「それくらい俺の事が好きなんだろ?ミキの嫉妬は前も言ったが大歓迎だ。それに青姦は俺だけじゃなく龍臣も祐一もシテたし…あいつらに比べたら、俺なんてミキが思う程シテ無い」 悪い龍臣.祐一、ここは犠牲になって貰う。 「えっ、祐さんも?龍臣さんも?」 驚いて、やっと顔を出した。 「そう.そう。男子校だったし、性に貪欲な時期だったし。そういうスリルを自慢してたんだな。若いってバカだよなぁ~」 俺だけじゃ無いと解って、少しは気持ちが落ち着いた様だ。 「ごめんなさい。俺がそういう経験無いから…。そんな事までスルなんて、伊織さんの事凄く好きだったんでしょうね」 「俺はそんな経験無いミキが良いんだ。それに俺とはミキが気付いて無いだけで散々してるぞ」 「えっ?」 「旅行行った時には、必ず露天風呂でスルだろ?あれも立派な青姦だろ?」 「露天風呂?あっ、外」 「そう言う事。それに、これからはミキだけだ。前も言ったが、学生の時は付き合っていても好意は持てても好きにはなれなかった、それでも良いって付き合って居たのもあって、余り顔は覚えて無いな。最低な奴だった。俺が初めて愛したのはミキだ、これからも。そして俺の最後の相手だ」 照れて、また顔を隠し目だけ見せる。 「本当?……俺も…伊織さんを…愛してます」 可愛いらしい告白にドキッとしたのを誤魔化す。 「だったら、可愛い~顔を見せろ!」 布団の両脇から手を入れ、ミキの脇腹をコチョコチョ…すると体を捻って笑う。 キャハハハ…キャハハ… 「だめ…くすぐった~い…やめて~」 「じゃあ、顔出すか?」 キャハハハ… 「うん。出す.出すから」 やっと可愛い~顔をだした、布団の中に居たから少し顔が赤い。 「やっと、顔を出したな。ミキ、ごめんな。昔の事とは言えデリカシーが無かった」 「俺こそ…ごめんなさい。過去の人に嫉妬して…見っともない」 「いや、俺もミキの過去に嫉妬する事はある。でもな過去は過去だ。俺にもミキにもどうしようも無い。俺達は今が…2人で居る事が大切だし未来もある」 「うん」 「じゃあ、仲直りのキス」 チュっ。 「俺も」 チュっ。 ミキからの可愛い~仲直りのキス。 可愛い~、我慢出来ねぇ~。 チュっチュっ軽いキスから深いキスへ。 「んん…いお」 唇をくっつけたまま 「まだ、夕飯には時間がある」 ミキの咥内に舌を捻じ込み布団を剥ぎベット下に落とす。 浴衣が乱れてパンツと白い肌が露わになった。 クチュクチュ…チュパチャパ……レロレロ… 唇を離し首筋に舌を這わし吸い付く。 今まで、ずっと付けずにいた首へのキスマ-ク。 まだ夏休みだし、会社行くまでには消えてると判断し数個残した。 「ぁあん…いお…んん」 ん、その気になったか? また、ミキの白い肌にキスマ-クが増えるな。 艶が出てきたミキの色っぽい顔を見て思った。

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